今 週 の レ シ ピ |
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・アドバンスクラス(9月第3週)のメニューより●糸昆布の辛味炒め煮 46kcal. 塩分0.8g
[材料] -6人分-
・糸昆布(乾燥) 15〜20g ・ニンジン 30g ・赤唐辛子(あかとうがらし) 1本 ・炒め用油 大さじ1 ◎A 醤油(しょうゆ) 大さじ1 砂糖 小さじ1 酢 小さじ1 塩 小さじ1/4 うまみ調味料 少々 ・胡麻油(ごまあぶら) 小さじ2
[作り方]
- 糸昆布は水につけて充分もどし、ザルにあげて水気を切る。
- ニンジンはせん切りにする。
- 赤唐辛子は種を取り、せん切りにする。
- 中華鍋に油を熱し、ニンジン、糸昆布、赤唐辛子の順に手早く炒め、Aで調味する。
- さいごに、艶(つや)出しと香りに胡麻油をくわえ、火を止める。
ポイントはここ
- 糸昆布は、いろいろな形で売られています。ここで使っているのは八戸産で、紙をすくようにして作られている「すき昆布」です。水でもどし、少し長いものがありますが、切らずにそのまま使ってください。
- ニンジンは2mm角位の細いせん切りにします。炒めて火を通し、調味料をからめていくだけですので、糸昆布と馴染ませるためにも、細いことが大切です。
- 赤唐辛子は、さいごにくわえて炒めます。細いので、焦げないように後にします。
ニンジン、糸昆布の順 さいごに、赤唐辛子
- 調味料をくわえたら、強火で手早く材料にからめます。汁気がなくなったら、胡麻油をふり入れて仕上がりです。
ちょっと一言
- 主人の両親は青森県の出身。遊びに行くと、いつも義母が大きなどんぶりいっぱいに、すき昆布の煮物を食卓に出してくれます。さつま揚げ、ニンジンを煮干しか鰹節の出汁(だし)に、醤油、砂糖などで味付けして、やわらかく煮てくれます。家に人が集まるときは、かならず煮て、おもてなしをする習慣があるとのこと。
「あばあちゃんの『昆布つる』(ツルツルとうどんのように食べられるので、娘が命名)は、おいしい! 大好き!」。義母から教えてもらい、今はわが家の名物料理になっています。
義父は、「すき昆布は、八戸が一番!」が口癖。八戸のお気に入りの店から、義父がいつも送ってきてくれます。煮物のほかに、酢の物、五目御飯、五目寿司の具にも使っています。
八戸産のすき昆布 10枚1束
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み |
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■「永年勤続者」半年前のことでした。電子レンジを使った料理を教えてくださいと、60代の女性ばかり4人ではじめたクラスがあります。いずれも、かつて当学園に通っていたことのある生徒さんたちです。電子レンジが家にあっても、ものを温めるだけでそれ以上の使い方がわからない、電子レンジ、オーブンのメニューを習いたいとのことでした。月1回です。
そのうちに、電子レンジでなくてもいい、新しい食品・食材を使ったものや、昔のメニューでも忘れているからやりたい等々、いろいろと「要求」を出してきます。1年講座の約束が、最近は、続く限りずっと、いいえ、一生涯お願いします、などのカゲキな発言をなさいます。
たしかに食をめぐる環境は、30年前、40年前の「娘時代」とは、雲泥の相違です。食材の豊富さだけではありません。世界各国の料理(「無国籍料理」も含めて)が紹介されるようになって、調味料・香辛料の種類が格段に増えました。それに応じて、見たこともないような料理道具や器械も入ってきています。なにを、どう使えばいいのか戸惑うのも無理はありません。
くわえて、加工食品の進出ぶりは突出しています。調理の工程がどんどん短縮、簡略されました。その便利さをどの程度受け入れるか。つまり、自分の手でどこまでやっていいのか、やらないでいいのかを決めかねているのです。
さらに混乱に拍車をかけているのが、「栄養学」です。マスコミを通じて、目から耳からその種の知識が洪水のように押し寄せます。新しい知識はまだしも、これまでよしとされていた食習慣が修正されたり否定されたりと、うろたえることばかりです。これらにどう対処するのか・・・。
といって、みなさん思いつめてきているわけではありません。深刻さは微塵もありません。むしろ、井戸端会議をそのまま移してきたようなにぎやかさです。ベテラン主婦ばかりですから、段取りはうまいし、手際もいい、応用もききます。はっきり言って、料理は上手なのです。多少の「独断専行」はありますが(?)。どうやら、もろもろの「悩み」を解消するために、あるいは軽減するために、いわば「気分転換」にきているようなフシがあります。
それでいいのです。わたしは大歓迎です。教室が安らぎの場となり、料理をすることで、そして食べることでそれらが発散・一掃されるのであれば、願ってもないことです。まさに、料理本来の目的だとさえ思っています。「義務教育」ではないのですから、止めようと思えばいつでも止められる。飽かず(?!)に続けてきてくださるというのは、こちらとしてもたいへんうれしいことです。
そんな「思い」が生徒さんに伝わるのか、お稽古には「永年勤続者」が何人もいます。最長で15年組、次いで13年、4〜5年組から7年組という人たち(ジュニアクラスですと、小学校の間ずっとという生徒がほとんどで、義務教育の9年間という子供も)。
以前にも言いましたが、「料理」というのは、長く続けるという意味では他の習い事とくらべて「有利な点」があります。まず、おしゃべりしながらできます。失敗しても、味が濃かったり薄かったりで、食べられないということはありません。
形として作品が残らないのがありがたい(?)。ぜんぶお腹の中におさめてしまう。うまくいかなくても、いつまでも気に病むことはないのです。恥も失敗も家に持ち帰ったり、次回に持ち越したりはなし。その場で食べて終わりです。これが、長く続いているヒミツかも知れません。
§【ご意見、ご感想をお寄せください。ご質問もどうぞ。】 ichiban@kateiryouri.com
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