今 週 の レ シ ピ |
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・ベーシッククラス(10月第2週)のメニューより●オータムフルーツサラダ 90kcal. 塩分0.5g
[材料] -6人分-
・白菜 中3枚(200g) ・リンゴ 1/2個(100g) ・ミカン 2個 ・パセリ 少々 ◎フレンチソース サラダ油 大さじ3 酢 大さじ2 塩 小さじ1/2 胡椒(こしょう) 少々
[作り方]
- 白菜…4a長さの短冊切りにする。
リンゴ…皮付きのまま、銀杏(いちょう)切りにする。
両方を塩水に浸ける。
ミカン…皮に飾りをつけ、輪切りにする。- フレンチソースを作り、水気をよく切った白菜とリンゴを加え、サラダ鉢に盛り付け、まわりにミカンを、中心にパセリを飾る。
ポイントはここ
- 白菜は長さ4a位に切り、白い硬い部分は巾1a弱に、葉のやわらかい部分は巾2a位に切ります。
- リンゴは縦4つ割りにし、厚さ5_位に切ります。形が銀杏の葉に似ているので、銀杏切りといいます。
白菜の切り方 リンゴの切り方
- 白菜、リンゴ、ともに薄い塩水に15分位浸けます。水2カップに、塩小さじ1をとかしたくらいの塩水にします。白菜は少ししんなりして、味がつきやすくなります。リンゴは、空気にふれないことで変色しません。
- ミカンは、皮が緑色のものを用意します。縦に2_位の巾で8〜10本位皮をむき、飾りをつけ、7_位の輪切りにします。
- 直径20〜24a位のボール(ガラス、ステンレス、ホーロー)に、フレンチソースを作ります。白菜とリンゴは、充分水気を切ってからフレンチソースの中に加え、よく混ぜます。
- サラダ鉢はガラス製や木製、形は深いもの、浅いものなど、いろいろな盛り付けを楽しんでください。
ちょっと一言
- 私がこの仕事を始めたころ(今から30年前)、10月になると、白菜、真っ赤なリンゴ、そして皮が濃い緑のミカンが店頭にならびました。「秋になったんだナ〜」と感じたものです。
「まだ白菜がめずらしい時期に作るサラダ」が母の口癖でした。「秋から冬には、白菜の料理がよく食卓にのります。漬物、おひたし、味噌汁、鍋物の具としても欠かせないものです。だから、めずらしいとき、めずらしい食べ方にしては…」という講義をしていました。
現在は、ほとんど一年中、白菜、リンゴはあります。唯一、皮が緑のミカンは時期が短いです。もし、そんなミカンを見つけたら、一年に一度でいいですから、このサラダを作ってみてください。
≪組み合わせメニュー≫
◎人参(にんじん)のスープ
◎虹鱒(にじます)のムニエル
◎カスタード入りロールクレープ
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み |
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■郷に入れば…
- 外国人が習いにくることがあります。東京などの大都市とちがって数は少ないのですが、アメリカ、韓国、中国、コロンビアからきていた人たちです。高校の英語教師として赴任中にお稽古にきたアメリカ人。ご主人が仕事で来日中の韓国人。この若奥さまは、日本語が堪能なうえ、料理がとても上手でした。韓国料理を、こちらが教えを乞うたほどです。何品か交換教授をしました。当然お稽古も呑み込みが早く、どんどん吸収してくれました。
人数としては中国人がいちばん多く、それには理由がありました。学生証欲しさに入学してくるのです。日本で就労するためには、入国ビザが必要です。その手っ取り早い方法として、専門学校の学生の身分が狙われたようです。入試もなく在学期間の短い各種学校で、なおかつ学費の支払いが1年分の前納ではない、私どものような月謝制であればさらに"捨て金"は少なくて済みます。代理人と称する人物(日本人男性)が、入学手続きをしにきます。でも後は、いくら待っても本人はあらわれません。そうしたケースは中国人が2例、フィリピン人が1例ありました。これはおかしいと、以後は似たような申し込みはすべて断りました。電話での問い合わせも数件ありましたが、おなじように入学の代行は受けませんでした。
ところが新手が出てきました。本人を同伴をし、日本人が通訳付きの格好で手続きをしていきます。後で思ったことは、ほんとうに本人だったかはあやしいものです。別人を連れてきた可能性もあります。とうとう一度も顔を出しませんでしたから。
手が込んでいると感心したのは、日本語の達者な中国人が自分で入学する場合です。断る理由はありませんから、型どおりに入学します。でも、それっきりだったり、2〜3回きただけでそのままというケースもありました。手続きは自己申請ですから、他人の名前をかたってもわかりません。またそれを阻止することもできません。じつに巧妙です。まあ、よくも調べてくるものです。さすがにこの7、8年でなくなりました。電話による照会もありません。どうやら最近は、不正入学などという手間と金のかかることはしないで、正々堂々(?)密入国で入ってくるようです。
驚いたことに、忘れかけていたこの種の申し込みが、またぞろありました。それも去年です。いかにもその筋とわかる男性が高級車で乗り付けてきました。「ビジネスをしませんか」ケータイ片手に、そう切り出しました。「おたくで入学を許可してもらえば、韓国からワンサと連れてきますよ。生徒が増えて儲かるでしょう」というわけです。明らかに、ブローカーです。この申し出に、やはり本人に直接手続きをしてもらわないと困るからということで、丁重にお引き取り願いました。いまだにこうした行為は続いているのです。付け入られないよう、くれぐれも用心しなければなりません。
- 純粋に、そして切実に日本の料理を覚えたいと入学してきたのがコロンビアの女性です。日本人と結婚して甲府に住み始めたばかりでした。あちらはカタコトの英語、こちらもつたない語学力ながら、なんとか意思疎通はできました。日本人のご主人に喜んでもらうためなのでしょう、必死の思いがこちらにも伝わってきます。途中、一時帰国したときは、もうこれっきりかなと思っていましたら、ちゃんと再開して1年の過程をみごとに終了しました。
人間のもつ数ある習慣の中で、もっとも"頑迷"なのが食ではないでしょうか。和食から離れられない日本人だけが特別と思いがちですが、そうではありません。北米、中米、南米のいわゆる新大陸の国々をみてみるとわかります。そこは、世界各国さまざまな民族・人種の移住者が流入して形成されています。1世はもちろん、何世代もくだった子孫たちの食生活の中に、いまだに出自の食習慣が残されていることがあります。故国の言語や伝統は喪失し、属する国の風俗・習慣にしたがっているようにみえて、先祖の食習慣を継続しているかぎり、なにがしか伝来のエキスを保持しているといえます。
"郷に入れば郷に従え"のいちばんむずかしいものは、食事にちがいありません。何十年住んでいても、その地の食べ物を一切受け付けないようでは、そこの生活に心底愛着を感じているとはいえません。また、たとえ短期間でもその土地の食事がおいしく食べられるとしたら、その先何十年であろうとその人は問題なく住めるでしょう。ですから、外国人で習いにきてくれる人には、食を通してこの土地とここに住む人々に馴染んでいきたいという心情が察せられて、こちらも誠心誠意教えていきたいと思っています。
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