今 週 の レ シ ピ |
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・アドバンスクラス(7月第1週)のメニューより●炸蟹丸子(カニ団子の揚げ物) 1個54kcal. 塩分0.2g
[材料] -24個分-
・カニ缶 50g ・魚のすり身 120g ・豚の背脂(せあぶら) 30g ・日本葱(にほんねぎ) 1/2本 ◎A 卵 1/2個 塩/砂糖/酒 各小さじ1/2 ・片栗粉(かたくりこ) 大さじ2〜3 ・食パン(5_角切り) 1斤8枚切り3枚分 ・揚げ油 適宜 ・花椒塩
[作り方]
- カニは缶からだし、軟骨を取り除き、ほぐす。
- 豚の背脂はみじん切り、日本葱は小口切りにする。
- 魚のすり身にAを加えて、よく混ぜ、1、2も加え、さいごに片栗粉で硬さを調節する。
- 直径2aの団子(だんご)にし、まわりに5_角の食パンをつけて、170℃位の油で揚げる。
- 花椒塩を添えて、いただく。
ポイントはここ
- 本来はカニの生肉で作るのですが、なかなかたいへんです。家庭では、カニ缶が扱いやすいでしょう。
- 魚のすり身をスーパーで売っています。すり身の内容はいろいろですが、今回はタラを使いました。魚の切り身からすり身を作る場合は、皮と骨をとり、細かく刻んですり鉢でさらにすります。このとき、すこし山芋をすって加えますと、粘りがでます。
- 豚の背脂は、できるだけ細かく切ります。
- 日本葱はみじん切りではなく、小口切りにしてみてください。食べたとき、葱(ねぎ)の香りと歯ざわりが、この団子をよりおいしくしてくれます。
- 全部混ぜ合わせてみたときの硬さで、片栗粉を加える量を決めます。スプーン2本で丸められるくらいがよいでしょう。
- 食パンは1斤8枚切りの厚さを半分にし、さらに5_角になるように丁寧(ていねい)に切ります。平皿に広げてください。
- 直径2a位の団子に丸めて、パンの上をころがしてください。全体にパンがついたら、軽くにぎってパンが落ちないようにします。団子は生の状態ですから、あまり大きくしないように。170℃の油で揚げて、パンが香ばしそうに茶色になったころ、中心まで火が通るようにします。
ちょっと一言
- 「料理名」にこだわらなければ、カニのかわりにエビのすり身を使ってもおいしくできます。カニとエビを混ぜてみるのもお勧めです。
- 豚の背脂は、「背ロース」についている白い部分です。私はトンカツをするとき、すこしだけ背脂をとります。それを冷凍しておいて使っています。もちろん、肉屋さんで買うこともできます。
- 「花椒」は、中国各地に自生し、また栽培もされていて、ミカン科に属する木の実をいいます。日本の山椒に似ていますが、別の物です。香りは山椒よりキツイです。清涼感のある辛味は、一種の麻痺作用があります。
「花椒塩」は、中国特有の調味料のひとつです。塩と花椒を混ぜ合わせて煎(い)り、細かくひきます。割合は半々か、花椒をすこし多めにします。揚げ物に添えることが多いです。湿気を吸いやすいので、密封できるビンに入れて保存してください。【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み |
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■収穫ドロフルーツの盗難が多発している。山形で、特産の赤い宝石・サクランボの高級種「佐藤錦」が1トン以上も盗難にあった。茨城では、梅の実300キロがおなじように収穫前に持ち去られた。福井にあるスイカの産地でも、盗難にあわないようにパトロールを強化して自衛におおわらわのようである。
山梨県では数年前から、巨峰やピオーネなど生食用の高級ブドウが、収穫前を狙って大量に盗まれている。桃だって危ない。今夏はまちがいなく、その対策に頭を悩ませることになりそうだ。
農産物の盗難は、経済的損失が大きいだけではない。数ヶ月にわたって手塩にかけた苦労が報われることなく奪われてしまうわけで、その悔しさ・怒りは当事者でなければわかるまい。精神的ショックも甚大な、二重の痛手なのだ。
金品を狙った犯行がはるかにワリにあいそうなのに、なにゆえナマモノを狙うのか不思議でさえある。果実は時期が限定される。保存、貯蔵がきかない。商品価値を損なわないよう盗難にあたっては、きわめて慎重な取扱いが要求される。
こうした「悪条件」でも実行におよぶのは、「採算」がとれるからだろう。存外、リスクが小さいのだ、おそらくは。その第一は、警備の甘さ。対象となる畑は広く、防犯は万全ではない。手薄な個所だらけである。さらに、盗品をさばく販路も、われわれが考えるほど困難ではないにちがいない。確とした闇ルートが存在して、アンシンして流せる(?)。入口と出口が比較的「安全」となれば、真ん中部分に多少手がかかってもオツリがくる…、とまあ、こんな具合に想像してしまう。
実益とは別の要素があるのかもしれない。人間が営々と努力を重ねてきた成果を踏みつぶしてしまう、「快感のようなもの」を犯罪者は持つのではないか。一連の犯行は、花芽を傷つけないように摘み取るとか、一晩でこなす量の多さからプロの仕業とみられている。つまり、同業者という指摘である。丹精する苦労も収穫の喜びも理解でき、それが叶わなかったときの落胆振りも知り尽くした人間、「愉快犯」であるということだ。
被害は作物だけではない。先日は、900匹のかぶと虫が飼育場から盗まれるという事件があった。採算を度外視して、子供たちのためにと育てていたカブト虫だった。被害者でなくても怒りが込み上げてくる。そう、キィーワードは「作る」ではなく、「育てる」だ。植物でも昆虫でも、生き物を育てているのである。
「育てる」というのは、人間が世話をして大きくするだけでなく、されるほうも世話をされた以上に自分でも成長する。「育てられる」は、「育つ」ことでもある。「共生」ということができる。だから、結実したのに収穫をみないで突然消えてなくなるのは、子を失った親にもひとしい堪えがたい悲しみなのだ。「ただそこにあるもの」を持っていかれたのではない。「大事に育てあげたもの」が抹殺されたのである。犯人には憎しみさえ抱くだろう。収穫ドロの罪はおそろしく深い。 (小笠原)
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