今 週 の レ シ ピ |
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・ベーシッククラス(10月第2週)のメニューより●ポアソン・ポッシュ・ボンヌファム 298kcal. 塩分1.3g
[材料] -6人分-
・銀ダラ 1切80g 6切 ◎A 塩 小さじ1 胡椒(こしょう) 少々 ・レモン 1/2個 ・トマト 中1個 ・ベーコン薄切り 6枚 ・バター 大さじ1 ・白ワイン 50cc ◎ソース バター 大さじ1 小麦粉 大さじ1 牛乳 1/2カップ 蒸し汁 塩/胡椒 ・パセリ
[作り方]
- 銀ダラに、塩・胡椒で下味をつける。
- レモンは3_くらいの薄切り。
トマトは7_の薄切りにする。- 切り身のうえにトマト、レモンをのせ、ベーコンで巻き終わりが下になるように巻く。
- 厚手の平鍋にバターを薄くぬり、3の魚をならべ、1a角のバターを魚のうえに一つずつのせ、白ワインをかける。
- ふたをして、中火より弱火で5〜6分蒸し煮にする。
- 厚手の鍋にバターをとかし、小麦粉を炒め、牛乳でのばしてホワイトソースを作り、5の蒸し汁を加え、塩・胡椒で味をととのえ、ソースを作る。
- 皿に5の魚をのせ、6のソースをかけ、パセリを添える。
ポイントはここ
- 平らな皿に分量の塩の半分をふり、胡椒をし、銀ダラをならべ、残りの塩をふって胡椒もし、15分くらいおきます。塩の分量は、材料の1%を基準にしてください。
- レモンは厚さ3_、トマトは7_くらいの輪切りにします。レモンの種は取りのぞいてください。
- 下味をつけた銀ダラのうえにトマト、レモンをのせ、薄切りのベーコンで巻きます。巻き終わりが下になるように巻いておくと、魚の重さで糸や爪楊枝(つまようじ)などで、ベーコンが拡がらないように留める必要はまったくありません。
トマト、レモンをのせベーコンで巻く 重ねないで鍋に入れる
- 直径21〜24aくらいの厚手の浅鍋に、薄くバターをぬります。
火の通りがおなじになるように、魚を重ねないでならべられる大きさの鍋が必要です。また、魚は火が通るとくずれやすいので、蒸し上がったとき取り出しやすいように、浅鍋を使います。- 魚のうえに1a角のバターをおき、白ワインをかけ、ふたをして火にかけます。はじめ強火で白ワインを沸騰させ、その蒸気でバターがとけ、魚全体をおおいます。あとは、弱火で5〜6分蒸し煮にします。
- 弱火にしたところで、直径15aくらいの厚手の鍋でホワイトソースを作りはじめます。バターをとかし、小麦粉を炒めます。量がすくないので、弱火でゆっくり炒め、こがさないように。牛乳は大さじ1を2回、大さじ2を2回、さいごに残りを加えながら混ぜます。魚の蒸し汁は熱いので、一度に加えてもなめらかにホワイトソースと混ざります。ソースをなめてみて味を確かめてから、足りないと思われるときは塩・胡椒をしてください。
- 皿の中央に蒸した魚をのせ、中央から手前にソースをかけます。パセリを添えて、完成です。
ちょっと一言 ≪組み合わせメニュー≫
- この料理名はフランス語です。ポアソンは「魚」、ポッシュは「蒸し煮」のこと。ボンヌファムは「人柄のよいおばさん」です。じっくり煮込んだような、家庭的で田舎風の料理名によく付けられます。
ファムにはほかに、「妻」という意味もあります。そこで私は、「ボンヌファム」を「よい奥さん」⇒「よい奥さんは料理上手」と解釈、そこから「この料理はおいしいですよ」、という意味にも使いたいのですが、どうでしょうか。- 暖かい料理がおいしい季節になりました。料理が冷めないように、盛り付ける皿を温めておきたいですね。スープ皿・肉皿を、湯を入れたボールにつけておくだけで随分ちがいます。もちろん逆に、サラダの取り皿は冷やしておきましょう。
◎コンソメ・ジュリエンヌ
◎チキン・マカロニサラダ
◎リンゴのクレープ
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み |
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■隣り合わせエレベーターに乗ると、いつも思うのです、途中で止まったらどうしようと。狭い空間に閉じ込められ、しかも宙吊り状態のまま外界と遮断されますから、想像するだに恐怖します(一度経験しましたが、それは怖かったです)。地下鉄もそうです。ここでストップして走れなくなったらどうなるのか、乗るたびに不安がよぎります。
いずれも「電気系統」の故障を想定していて、電力会社に叱られそうですね(?)。ほかにこの二つの恐怖には共通点があります。暗闇です。このあいだのアメリカ東部の大停電ではありませんが、地下鉄でパニックに陥らなかったのは、自家発電の照明があったからといわれています。
そうかといって、エレベーターでも地下鉄でもなくしてしまえ、とはだれも思いません。恩恵は計り知れないからです。便利なものは、時として不都合、場合によっては生死にかかわる災厄をもたらすことを承知しておこういうのです。
こんな分かりきったことを、いまさらのように自戒するのは、きのうあったひとつの"騒動"でした。
サツマイモと豚肉の重ね焼きをしようと、鍋で蒸していました。そろそろと思い、鍋のふたを取ろうとしました。これが取れません。そんなはずは…と、引っ張るのですが、びくともしません。主人を呼びました。男の人の力をもってしてもおなじことです。
スプーンかフォークの柄でこじ開けようとしました。でも、入り込む隙間がありません。おなじ鍋でも、ふたが鍋の縁とぴったり重なってしまうタイプです。薄紙もカミソリの歯も無理のようです。
千枚通しをもってきました。ダメです。折れ曲がってしまいました。それならばと、マイナスのドライバーで試しました。なんとこれも歯がたちません。主人もわたしもだんだん意地になってきました。たかが鍋のふた、されど鍋のふたです。
圧力鍋がそうであるように、冷やせばいいと、水道水をかけてみました。完全に冷えたはずなのに、事情は変わりません。ふたは貝のように閉じたままです。こうなったら、釘を金づちで打つしかない。あいにく、細い釘はありません。ホームセンターまで行って、大中小数本入ったセットを買ってきました。これで失敗すると後がない。背水の陣をしきました。
ちょっと上等な鍋なのです。フイにしたくありません。彫金作家よろしくコツコツ叩きます。1ケ所だけでなく、円にそって満遍なく、釘のサイズを変えながら慎重に打っていきます。プスッ、空気の入る微かな音がしました。これを頼りに作業をつづけます。最終的に、ボコッと大きな音をたててふたは開いてくれました。
・・・丸々1日…予想もしなかった大仕事です。考えてみれば、お吸い物のお椀のふたが、とれないことってよくあります。材質がベークライトでも、また高価な漆塗りのお椀ほどそうなるといわれます。密閉度の高い容器に熱い汁物を入れると当然でしょう。そんなときは、お椀にそえた手に軽く力をいれ、お椀の形を若干変形させることによって中に空気を呼び込み、ふたが開きます。お椀も鍋も原理はおなじですが、まさかこんなにテコズルとは思いませんでした。
鍋のふたからエレベーター、地下鉄は、突拍子もない連想でしょうか。小物大物のちがいはあれ、日常何気なく使っているものでも、予期しない出来事が引き起こされる可能性があるという戒めです。今回はさいわい、私ども夫婦があたふたしただけでおわりました。
台所は、包丁をはじめ圧力釜はもちろん、油、ガス、水道、電気など便利なものに満ちあふれています。便利は危険と隣り合わせ。そんなことを、頭の片隅にでもおいておきましょう、すこしはミスや事故の抑止力になるかもわかりません。
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