今 週 の レ シ ピ |
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・アドバンスクラス(3月第2週)のメニューより●サーモンのバター焼き 289kcal. 塩分1.3g
[材料] -6人分-
・鮭(さけ) 6切れ ◎A 醤油(しょうゆ) 大さじ3 みりん 大さじ2 小麦粉 少々 サラダ油 大さじ2 バター 大さじ2 ・レモンの輪切り 6枚 ≪付け合わせ≫ ボイルドポテト 6個(300g) パセリ 少々
[作り方]
- 鮭の切り身を、Aを合わせた中に1時間くらい漬けこむ。
- 鮭に小麦粉をまぶし、サラダ油を熱したフライパンで片面を焼いて返し、バターを溶かしてさらにもう片面を焼く。
- 温めた皿に鮭を盛り、レモンの輪切りを中央におき、ボイルドポテトとパセリを添える。
ポイントはここ
- 鮭は、塩味のついていないものを用意します。下味の醤油、みりんに漬けておく時間は30分〜2時間。あまり長すぎると、鮭のうまみが損なわれやすいです。
- 小麦粉は、焼く直前に鮭にうっすらまぶします。サラダ油やバターで小麦粉が焼けますと、とても香ばしい香りになり、魚の臭いをおさえてくれます。でも、あまり小麦粉を厚くつけますと、パリバリして鮭がやわらかく食べられません。
- 焼くときは中火で、まずフライパンにサラダ油を熱し、盛り付けのとき表になる側を先に焼きます。香ばしそうに焼けたら、返して、バターを加え、弱火にして反対側をゆっくり焼きます。表になる側は不純物のないサラダ油で先に焼くことで、むらなくきれいです。反対側は、皿に盛ったときは見えないので、焼けると香りが香ばしいバターを使います。バターは不純物が含まれるので焦(こ)げやすいのですが、そのかわり香ばしくおいしさがあるのです。
表はサラダ油で 裏はバターで
- ボイルドポテトは、1個100gくらいのポテトを2つに切り、皮をむいて、面取りしてゆでます。やっと竹串が通るくらいになったら、塩小さじ1を加え、さらにやわらかくなるまでゆでます。
ちょっと一言 ≪組み合わせメニュー≫
- ボイルドポテトの代わりに、こふき芋にパセリのみじん切りをふりかけたのはいかがですか。ポテトやパセリは栄養のバランスからしても、たっぷり食べてほしいので、この方法をおすすめします。
◎コーンチャウダー
◎グリーンサラダ
◎カスタードプディング
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み |
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■命にかかわるお稽古にきている生徒さんを、職業別に分けることはあまり意味をなしませんが、ちょっとした傾向性はあります。看護師さんたちです。仲間同士できている人もいれば、そうでない場合もあります。別々の病院からの場合が多いです。
場所柄、仕事柄、彼女たちがなによりも「健康」に関心を払うのは当然です。そのもとが食事にあることも承知です。さらにそこから、自分で料理したいというところまで思い至ったわけを聞いてみると、
「患者さんの食事を見ていて、あういうマズイものは食べたくないと思った」
というのです。病院の調理が下手というわけではありません。患者さん用に栄養、カロリーなどが通常より抑えられているでしょうから、味や量において物足りなく感じるのは仕方のないところでしょう。それだけに、病気になりたくない、健康を失いたくないという思いが人一倍つよいのです。医療現場にいるからこそ言える、オモシロイ表現です。
彼女たちは、ほかの生徒さんたちに見られない特徴をいくつかもっています。
まず、よく質問をすることです。なぜそうするのか、はっきり聞いてきます。言われることをやるだけでなく、理由を知りたがります。切り方にしても、たとえば、せん切りや短冊切りで、素材によって切る方向がことなりますが、繊維に沿って切る場合と、繊維を切る形で切る場合があります。「なぜそうするのですか?」とたずねます。「そうするものなんです」「いいからそうしなさい」などとは、冗談にも言えません。食感がちがうとか、味のつき方がちがうとか、具体的に説明をつけないと納得しないところがあります。
私もそうした教え方が好きです。定番料理でも伝統料理でも、「そうやってきているから」式のあいまいで押し付けるような言い方はしたくありません。それなりに理由があるはずですから、なるべくわかる限り、きちんと説明するように心がけています。
看護師さんたちは、よく気がつきます。棒のように突っ立っているようなことはありません。聞くだけ見るだけでなく、自分から積極的に手をだします。いわゆる手際がいいのです。よく訓練された動きで、労を惜しみません。マメです。ときとして、とっておくべき出汁(だし)を捨てたり、あまったからと惜しげもなく残飯のように捨ててしまったりするのが玉にキズですが。
チャレンジ精神が旺盛です。習いっぱなしではありません。習った料理は、かならずというくらい自分で作ってみます。作ったことを報告します。報告するだけではありません。たんにうまくできたとか、できなかったとかではなく、どこをどうしたから上手にできたか、逆に、どこをどうしなかったからうまくできなかったのかなどの「自己分析」を試みるのです。
たくましいです。看護師さんには夜勤があります。夜勤明けに、午前中のお稽古に直行したり、不定期に呼び出されることもあったりで、そのタフなのには驚きます。直前まで手術室にいたとか、救急患者の治療に当たっていたとか事もなげにいいます。生死にかかわる緊張感から解放された料理の時間は、なによりの気分転換になっているようです。
ですから、「手術に比べれば、料理は気楽なものです」のことばもわかります。どうか、それに付け加えてください。料理もまた、長い目で見れば、命にかかわるものであることを。
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