今 週 の レ シ ピ

・アドバンスクラス(4月第1週)のメニューより

●ミンチカツレツ   237kcal.  塩分1.8g

ミンチカツレツ [材料]  -6人分-

・合挽(あいび)き肉300g
・玉葱(たまねぎ)中1/2個(150g)
  油少々
・食パン1枚分(40g)
  牛乳少々
・塩小さじ1
・胡椒(こしょう)少々
◎A
  小麦粉大さじ5
  溶き卵1個分
  パン粉適宜
・揚げ油
◎B
  トマトケチャップ大さじ3
  ウスターソース大さじ1
  水大さじ3
  キューブヴイヨン1/3個
◎付け合わせ
  キャベツ300g
  トマト1個
  パセリ

[作り方]

  1. 玉葱(たまねぎ)はみじん切りにし、油で炒めて冷ます。
  2. 食パンは細かくちぎり、牛乳にひたしてやわらかくしてから、しぼる。
  3. ボールに合挽(あいび)き肉を入れ、1、2を加え、塩・胡椒(こしょう)で調味し、よく混ぜ合わせて6個に分ける。
  4. Aの小麦粉をつけ、溶き卵をくぐらせ、パン粉をつけ、形をととのえて、ねかせる。
  5. 170℃の油で揚げる。
  6. 小さい鍋にBを合わせて、煮立てて、ソースを作る。
  7. ミート皿にミンチカツを盛り、キャベツのせん切り、トマトのくし型、パセリを付け合わせにし、ソースを添える。
ポイントはここ
  • 玉葱は細かいみじん切りにし、透き通るまで丁寧に炒めます。皿にあけて、充分冷まします。
  • 食パンは、手で細かくちぎるか、ミキサーなどを使って細かくしてから牛乳をしめらせます。軽くしぼって、余分な牛乳を切ります。
  • 合挽き肉に玉葱、食パン、調味料を加えて、よく練り合わせ、6個に分けて丸めます。

    材料の準備 6個に丸める

  • 小麦粉をふりかけ、全体に丁寧にまぶし、余分な粉を落とします(1)。よく溶いた卵をくぐらせ(2)、パン粉をつけます(3)(4)。まな板の上において、7〜8_厚さの小判型にととのえ(5)、10〜15分ねかせ、油で揚げます(6)。

    (1) (2) (3) (4) (5) (6)

  • ソースはウスターソース、トンカツソースなど好みのものをかけてもよいでしょう。ひとつの例として、Bを混ぜ合わせて、煮立てて、冷ましたものをソーサーに入れます。
  • 付け合わせはいろいろ考えられますが、たっぷりと野菜をとるように考えてください。
ちょっと一言
  • 和食のおかずと考えるときは、付け合わせをキャベツのせん切り、ソースはウスターソースかトンカツソース、味噌汁と、野菜の煮物などを組み合わせた献立はいかがですか。
    洋食風のおかずの場合は、付け合わせはマッシュポテトとグリーンピースのソテー、ソースはレモンバター、スープとシーフードの入ったサラダの組み合わせもおいしいですよ。
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み

■明日の自分

3月は卒業のシーズンです。
当学園は入学随時ですから、卒業時もまちまちです。4月に始めたから3月に終わるという決まりもありません。都合で2ヶ月、半年と途中「虫食い」になってもかまいません。所定の単位が終われば、何年かかろうと修了書を差し上げています。

1年が終わって、「ああ、やっと!」 という人と、「えっ、もう?」という人に分かれます。最近は「もう?」派がほとんどです。以前は、「やっと!」派がたくさんいました。その意味するところは、それほど好きでも必要も感じないけど、ただなんとなく、「みんなが行くから私もとりあえず」といった"右習え"でくる人が多かったということです。

今はちがいます。必要があって、あるいは好きだからとはっきり目的意識をもってきます。それで、「あっという間に終わってしまった」「充実した1年だった」という感慨にとらわれるわけです。

それだけに、強い目的意識にかかわらず途中で止めてしまう人がいると、とても気になります。折角おぼえたいと通ってきたのに止めるというのは、残念でもったいないことです。これまで、入学のきっかけや動機をいくつか書いてきましたが、止めていく理由も知りたいと思うのです。

会社や仕事を辞める理由で、いちばんポピュラーのは"一身上の都合"です。お稽古でこれに当たるのは、「忙しくなって…」「時間がとれなくて…」となるでしょう。差しさわりのない理由です。形式的であっても、ことわりを入れてくれるほうが、黙って来なくなってしまうより「うれしい」し「安心」もします。そうでないと、病気かな、怪我でもしたかななどと心配してしまいます。あるいは、お稽古で何か気に入らないことがあるのかな? とか、至らないことや不都合なことがあったのかな? とこれもまた疑心暗鬼におちいります。もし私自分の落度や、やり方のまずさからそういうことになったのでは申し訳ないと思うからです。

ただし、相手が言わないからといって、こちらから、どうして? と尋ねることはしません。それこそ余計なお世話です。人にはいろいろな事情があります。こちらから聞くことではないと、肝に銘じています。会社やほかの学校とちがって、いわゆる"お稽古ごと"では、止めるからといってその理由を述べる義務も尋ねる権利もありません。自由なのです。

義務でなくても、カクカクシカジカで続けられなくなりましたといってくれる人もいます。忙しい時間をやりくりして通っていたのに、それができなくなった無念さが伝わってきます。職場が替わったとか、転勤になったとか仕事がらみのほかに、"寿(ことぶき)中退"―他県へ嫁ぐことになりましたとか、なかにはおめでたでツワリがひどくなって(これも"寿"ですが)―という生徒さんも何人かいました。

昔あまりなかったのは、母親(お姑さんを含めて)の介護のためというケースでしょう。生徒さんが50代60代と、比較的年齢が高いのが特徴です。本来は子育てが終わって、これから自分のことをじっくり考える年代です。来るべき老後に備えて、いよいよ"食"と"健康"に気を使うようになった結果ともいえますし、まだまだ勉強してみたいという向上意識が少しも衰えていない表れとみることもできます。これは昔も今も変わりません。

大きく変わったのは、平均寿命が伸びたことです。50、60代の親の世代、70代80代から上の高齢者が増えました。寝たきりや車椅子など、介護が必要なお年寄りが多いということです。子供が一人前になってヤレヤレと思ったら、こんどは自分の親の面倒を見なくてはならなくなったのです。

私など経験はありませんが、主人の姉夫婦がいま90代の両親を自宅で介護しています。それはたいへんな毎日を送っています。だからといって、現実から目をそむけるわけにはいきません。"親の姿は明日の自分"です。要介護状態にならないためにも、この年代から気をつけていかなければならないでしょう。いまの自分と明日の自分との"葛藤"です。

そうした"せめぎあい"にもめげないで、お稽古に通う生徒さんが数人います。それぞれ忙しい中、なんとか都合をつけてきています。週に1度、おなじような苦労を話し合い、情報を交換し、あわせて息抜きもできる場のようです。
その人たちを支えているのは、明るさです。たくましささえ感じます。お稽古のたびに、私の方がたくさんのパワーをもらって元気づけられている格好です。


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