今 週 の レ シ ピ

・アドバンスクラス(6月第2週)のメニューより

●キュウリの辛味漬け(中国風)   46kcal.  塩分1.1g

キュウリの辛味漬け(中国風) [材料]  -4人分-

・キュウリ3本
  ◎A
    水2カップ
    塩大さじ1
・干し椎茸(しいたけ)2枚
・日本葱(にほんねぎ)1本
・生姜(しょうが)1かけ
・赤唐辛子(あかとうがらし)1本
・炒め油大さじ1
◎漬け酢
  酢大さじ2
  砂糖大さじ2
  醤油(しょうゆ)大さじ2
  塩小さじ1/3

[作り方]

  1. キュウリは板ずりし、蛇腹(じゃばら)切りにし、Aを混ぜた塩水につけてしんなりさせる。
  2. 水気をよくしぼり、4〜5a長さに切り、ボールに入れる。
  3. 干し椎茸(しいたけ)は水でもどして細切り、日本葱(にほんねぎ)は斜めの薄切り、生姜(しょうが)は細切り、赤唐辛子(あかとうがらし)は種をとり、輪切りにする。
  4. フライパンに油と赤唐辛子を入れてから火にかけ、生姜、椎茸、葱と炒める。
  5. 漬け酢を加えて、煮立て、熱いままキュウリにかけ、30〜40分たったら皿に盛る。
ポイントはここ
  • キュウリは、細めでまっすぐなものを選びます。板ずりをしてから、「蛇腹切り」にします。蛇腹切りは、細かい切れ目を入れることで、味をしみやすくするものです。
    まず、キュウリの太さの半分より少し深く斜めに、2〜3_幅で包丁を入れます。つぎに、キュウリをひっくり返し、また太さの半分より少し深く、今度はまっすぐ2〜3_幅で包丁を入れます。キュウリの中心で、斜めとまっすぐの切れ目が少しずつ重なります。それによってキュウリは、3倍の長さになります。

    斜め まっすぐ 塩水につける 三倍の長さ

  • 乾燥した赤唐辛子を使う場合は、水に浸してから切ると、割れないできれいな輪になります。
  • フライパン(または中華鍋)に、油と輪切りの唐辛子を入れて、まず弱火にかけます。唐辛子のまわりから少し泡が出て、「ピチピチ」と音がしてきます。これで油に辛さが移っています。くれぐれも唐辛子を黒くしないように。つぎに、生姜を加え、軽く炒めます。さらに、椎茸、葱を加えたら、火を強くして手早く炒めます。
  • 漬け酢の調味料は一つずつ、量(はか)りながら加えても、全部混ぜて加えてもどちらでもよいでしょう。ただし、混ぜて加える場合は、砂糖をよく溶かしておいてください。

    4〜5aに切る 具の切り方 熱いタレをかける

ちょっと一言

【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み

■護送船団方式

「どこをどう区別しているんですか?」
こんな質問を受けました。生徒さんの年齢、年代の幅の大きさのことです。不意の質問で、指摘されるまでまったく意識したことはありませんでした。そういわれれば、たしかに幅がありますよね。下は小学1年生から、上は70代の方までですから。私の中では、明確な区別はないのですが・・・、いえ、無意識にしているかもしれません。この際ですから、少し考えてみることにしました。

料理そのものは、子供の料理、大人の料理という分けかたはしません(男女別もしません)。大人も子供も同じ料理を作りますし、おなじ料理が出来上がります。とうぜんレシピもいっしょですが、テキストがちがいます。当サイトでもお分かりのように、ジュニアクラスはイラストがメインです。つまり、説明の仕方が大人と子供ではちがってきます。それと当学園の授業では、メニューの組み合わせが、大人では1回分の食事とみなして3品、子供の場合は2品、それもお菓子1品、料理1品を基本にしています。

大人のクラスでは、最初にまず作り方を30分ほど説明、それから5人前後を1グループ(テーブル)にして実習に入ります。ジュニアの場合、冒頭の説明は入れません。どうしてか? 大人のほうは、まず30分説明して手順の全体の流れを頭の中に入れてもらいます。そして、テーブルごとに各自役割分担をしながら料理を仕上げていきます。ひとつのテーブル内では、せん切りをする人、皮をむく人、道具や食器を用意する人などそれぞれ異なった作業をしていますが、同時進行で全体が進んでいきます。大人ですから(?!)、あくまで全体の流れをつかんでいるという前提で。

ジュニアはちがいます。テーブルごとに分かれるところから気をつけます。低学年の子は、おねえちゃん・おにいちゃんのいるところにつけるようにします。高学年や中学生になると、面倒見がよく、ほとんど助手として役に立ってくれます。小さい子たちも、素直に言うことを聞きます。

つぎに、大人のクラスのような最初の30分間の説明は除きます。理解に限界がありますし、効果も期待できません。低学年の子はとくにそうです。そのつど、説明を入れながら進行していきます。テーブルが3つあったとしましょう。そうすると、ひとつひとつの作業の前に、まず全員にそのやり方を説明します。3つのテーブルが全部その作業を終わったところでつぎの作業に移り、また全員にやり方を説明・・・そうした順序で進めていきます。

テーブル内では、やはり役割分担があります。でも大人とちがって、選択制ではありません。たとえば、せん切りなど難しい作業は高学年(低学年でもできる子はやらせます)、低学年は調味料を量ったり、卵を割ったり、器をそろえたりといわば「能力制」です。このときも、大きい子は上手に手本を見せます。ですから、全部のテーブル(つまり全員)が同時進行、というよりは「護送船団方式」というわけです。大人のクラスは、テーブルによって早い遅いがでてくることがありますが、ジュニアでは遅れた船はみんなで待ってあげるのです。(それでも差はでてきます)

さて、大人同士での年齢差や世代差ですが、これはもうまったくフリーです。いくら幅があろうとも、技術や手順はいっさい区別しません。あるとすればひとつだけ、言葉の使い方です。年齢が私と近い人、そして先輩の方には敬語を使います。といっても堅苦しいのではなく、「です・ます」の簡略なものを、エチケットとしての範囲内で。

くだんの質問をしてきたのは、学校の先生でした。小中高いずれも年下で、ほとんどおなじ年齢の固定層を相手にする教育現場とちがって(定時制の中高等学校はこの限りではないでしょうが)、小さな子からおじいちゃん・おばあちゃんまで、老いも若きも「隔たりなく」教えてしまう(?)料理のようなお稽古ごとが、なにかフシギに見えるのかもしれません。


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