今週のレシピ |
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・ブライダルクラス(4月第1週)のメニューより● サンドウィッチの盛り合わせ ● 439kcal. 塩分 1.9g
[材料] -8人分-
・食パン 2斤 辛子(からし)バター 大さじ3 マヨネーズソース 大さじ3 ・ハム 4枚 ・スライスチーズ 4枚 ・卵 2個 マヨネーズソース 大さじ3 塩・胡椒(こしょう) 少々 ・トマト 2個 塩 少々 ・サラダ菜(な) 4枚 ・パセリ [作り方]
- 食パン…1斤を12枚切りにする。1斤ずつにそれぞれ辛子バターとマヨネーズソースを塗る。
- ハム…薄切りを用意する。
卵…固茹でにしてみじん切りにし、マヨネーズソースと塩・胡椒で味付けをする。
トマト…ヘタをとり、5_厚さ位の輪切りにし、皿にならべて薄塩をし、10〜15分したら、布巾で水気をふきとる。- まな板に辛子バターを塗ったパンを4枚広げ、ハムの薄切り、その上にスライスチーズをのせ、辛子バターのパンでふたをする。(ハム・チーズサンド)
ハム、チーズをのせる 辛子バターのパンでふた
- 3の上にマヨネーズソースを塗ったパンを広げ、味付けした茹で玉子を4等分して塗り、マヨネーズソースのパンでふたをする。(玉子サンド)
味つけ玉子を塗る マヨネーズのパンでふた
- 4の上にマヨネーズソースを塗ったパンを広げ、サラダ菜をおき、トマトをのせ、辛子バターのパンでふたをする。(野菜サンド)
野菜をのせる 辛子バターのパンでふた
- 固く絞ったぬれ布巾を全体にかけ、まな板をのせて重石にし、30分位おく。
ぬれ布巾をかける まな板を重石にする
- パンの耳を切り落としてから、いろいろな形に切り、大皿に盛り合わせ、パセリを添える。
ポイントはここ
- サンドウィッチ用の食パンの厚さに決まりはありません。それを何のため、誰のために作るのかによって変えましょう。
ティーパーティ用なら1斤16枚切りと薄くして、お腹にたまらないように切り方も小さくした方がよいでしょう。
反対に、食べ盛りの子供のお弁当なら1斤10枚あるいは8枚と少し厚めにし、はさむ物もボリュームのある物はどうですか?
ちなみに、ここに掲載した1斤12枚切りのサンドウィッチは、昼食に、ハイキングに、中高生のお弁当にと一番食べやすい厚さと思っていますが。
- パンとはさむ物との味をつなぐのが、パンに塗るバターやマヨネーズチーズ。はさむ物の味を引き立てるように考えます。一般的にはバターにマスタードを混ぜた辛子バター、マヨネーズソースが使われると思いますが、フルーツ類をはさむ時は、泡立てた生クリームやカスタードクリームもよく合います。気をつけたいのは、あくまで引き立て役です。塗りすぎに注意しましょう。
- 茹で玉子は次のように切ると早く細かく切れます。まず玉子切りで輪切りを作ります(1)。つぎに、その輪切りを90度回して、もう一度玉子切りで切ります(2)。固く絞ったぬれ布巾を、四分の一の大きさにたたんだ上に、棒状になった玉子をのせ、包丁で細かく切ります(3)。
(1) (2) (3)
- 玉子サンドのおいしさのポイントは、マヨネーズソースを使いすぎないこと。できるだけ細かく切った茹で玉子に、パンに塗りやすい固さでまでマヨネーズソースを加えたあと、塩・胡椒で味を直してください。パンの間から、マヨネーズソースを入れすぎたゆるい玉子が出ないように。
- 水気の多い野菜(トマト、きゅうり等)をはさむ時は、野菜に塩をふって余分な水分を引き出して、乾いた布巾でふき取ります。水っぽさが取れると同時に、薄い塩味が野菜につきます。
- ここに掲載したサンドウィッチは、大皿に盛り合わせるための作り方です。3種類のサンドウィッチを、別々に作って切り分けてから重ねるのではありません。3種類のサンドウィッチを何組作るかを決めます。1斤12枚切りの食パンで2組できます。ここでは2斤で4組。したがって[作り方]の3、4、5となります。
- この3種類のサンドウィッチを、重ねる順序にも意味があります。野菜サンドは簡単に切れますから、一番上。玉子サンドも同様ですが、ペースト状のため、切ると包丁が汚れます。したがって、野菜サンドの下にしました。ハム・チーズサンドは包丁は汚れませんが、野菜や玉子とちがって、特にハムは切りにくいものです。力を入れて切っても、サンドウィッチ全体がずれないように、ハムを一番下にしました(切ってみれば、ワカリマス)。
- 食パンには耳と同様、目もあります。つまり、パンは一定方向に裂けるのです。ですから、パンの目をそろえるように上下に気をつけて重ねていきます。
- 野菜サンドにはマヨネーズソースの味が合いますが、野菜の水分で湿っぽくなりがちです。3種類1組の一番上を辛子バターにすることで、水気をパンに沁み込みにくくしてみました。
- パンを切る時は、包丁を前後に動かします。決して、野菜を切るように上から押さえつけて切らないように。切り口がつぶれてしまいます。また切るたびに、ぬれ布巾で包丁をふいて、切り口をきれいに仕上げます。
耳を落とす 2等分にする
- 切り方の例
軽く手を添えて 色々な2等分 三角形も様々
- パンの耳は、形をととのえるために切り落とします。ハイキングのお弁当の場合は、耳を落とさず真ん中で二つに切るくらいで持っていくほうが、くずれないでよいでしょう。
- 大皿に盛り合わせたのち、水気をふくんだパセリを添え、切り口の乾きを防ぎます。お弁当の時も、忘れずにパセリを添えてあげてください。
ちょっと一言
- 今では何かをはさむことを「サンドする」というくらい「サンドウィッチ」はポピュラーなことばですが、その起源は人の名前です。18世紀の英国の貴族サンドウィッチ伯爵は賭け事が大好きで、食事も忘れるほどに没頭、心配した召使いが2枚の食パンに焼肉片(英国ですからローストビーフでしょう)をはさんで届けました。もともと「パン」は手に持って食べるもの、片手で食べながらもう片方の手で賭けができました。初めて食べたこの伯爵が、「これからは、これをサンドウィッチと呼びなさい」と自分自身で命名したとか…。
- サンドウィッチを作るパンは、焼きたては向きません。一日前に買っておいたほうが切りやすいでしょう。
- 切り落としたパンの耳で、こんなデザートはいかがですか。だまっていれば(!?)「パンの耳」だなんて、とても思えないほどすてきなおいしさです。オレンジソースを添えて、ぜひ一度お試しください。
● ブレッドプディング ●[材料]
・食パンの耳 130g ・牛乳 2カップ ・砂糖 100g ・卵 2個 ・バニラエッセンス(V.E.) 少々 ・型用バター 小さじ1 ◎オレンジソース 砂糖 大さじ5 水 1/2カップ 片栗粉 大さじ1/2 オレンジの汁 1/2個分 レモンの汁 適宜 [作り方]
- 食パンの耳は、サンドウィッチから切り落としてすぐに計って、130g位用意する(乾いたパンだと、カサが増してしまう)。
- ボールに食パンの耳を入れ、牛乳を加えてやわらかくして細かくくずし、さらに砂糖、卵、バニラエッセンスを加えてよく混ぜる。
パンに牛乳 砂糖を加える 卵とV. E.を加える
- オーブンで使える器にバターを塗り、2を流し入れ、高温(200℃)で20〜25分焼き、好みの焼き色に仕上げる。
型にバター 生地を流す 好みの焼き色に
- 小さ目の鍋に砂糖、水、片栗粉を入れ、シャモジでかき混ぜながら火にかけて、とろみをつける。熱が抜けてから、オレンジの汁を加える。
- 3を6〜8等分に切り分け、4のソースをかける。
ほんの一言
- オレンジが甘い時は、レモン汁を小さじ1〜2くらい加えて酸味を足すと、ソースの味が引き締まります。
- オレンジの皮を細く切り、さっとゆがいてソースに混ぜると、アクセントになってとてもオシャレ!!
新しい味作りの紹介
基本のソースはいっしょです。オレンジの汁を入れるのと同じで、熱を抜いてからフルーツを入れます。 「冷凍食品」のフルーツは色々な種類があります。好きなものを選び、少しだけ飾り用を残し、凍ったままミキサーでジュース状にし、基本のソースに混ぜます。フルーツをジュース状にしただけより、少しとろみがあって、ブレッドプディングになじんで食べやすいと思います。基本のソースに、一種類なら100g位使ってください。 フルーツの種類は左は「アップルマンゴー」、右は「ミックスベリー」です。
基本のソースとフルーツを混ぜる フルーツソース ≪組合わせメニュー≫
◎春キャベツのスープ
◎フルーツサラダ
【野口料理学園】
塩ひとつまみ ■簡単・お手軽は万能か?
- 世をあげて「簡単」の時代。なるべく手をかけずに速く済ませる。変動の激しい、複雑に入り組んだ現代社会には有効な手段です。料理も例外ではありません。家庭料理の中へも「簡単志向」がモロに入りこんでいます。もちろん作る側です。食べるほうは気楽なもの。量に気をつけて「美味い、不味い」を言っていればいいのですから。大変なのは作り手です。メニューを考えるところから始まって、材料の買出し、調理、配膳、後片付け…。経済、時間、労力を総動員した一大労働作業です。さらに各行程で、いかにしてカネ、ヒマ、テマを削るかに、わが身も削っているわけです。そうした苦労の末に、「不味い」のことばを頂戴したら、残酷そのもの。救いようがありません。いったい誰を恨んだら(呪ったら)いいのでしょう…。(オノレの料理の腕を上げるしか解決法はありません)
- それはそれとして、家庭料理の妙味のひとつは手早く作ることにあります。便利な器具・道具は使っていて楽しいものです。裏技を"発見"したときなどはワクワクします。このほか、調理時間の短縮や調理そのものを排した便利食があります。冷凍食品やらインスタント食品、お惣菜類です。便利食はいちがいに否定しません。臨機応変にそれらを取り込んだほうが食卓にメリハリをつけ、楽しいものにしてくれます。共存共栄、それが上手なやり方でしょう。結果、おいしければいいのです。健康に害がなければ問題としません。経済的であれば文句は言いません。でも便利性に完全依存してしまっては、いかにそれを強調したところでプラスの答えは出てこない気がします。
- 今や、簡単・お手軽は大手を振って歩いています。簡単に作れない料理は家庭料理じゃないような扱いです。その種の料理本があふれ、その手のテレビの料理番組が隆盛をきわめています。果たして、簡単・お手軽料理は万能でしょうか? 手を抜き、テマを惜しんでは正直にその結果が出るでしょう。まず、作る楽しみや喜びを自ら捨てています。求めようとすればすぐ手に入るのに、もったいない。おいしさ、健康、経済性のバランスが崩れる心配もあります。おいしさに関係なく栄養面から健康管理はできます。でも、味気ない食卓はコミュニケーションの場としてふさわしいでしょうか。家族団欒会話を弾ませ、ゆったりくつろいでおいしい食事ができる社会のオアシスが家庭です。その存在が揺らいでしまうことになります。
- 家族一同うちそろって定刻に食卓につくのが理想です。子供が大きくなって各々ライフスタイルがちがってくるとそうもいっておられません。時間差で食事をとるのがあたりまえになってくるでしょう。そのたびに準備していたら大変です。つい面倒になって便利食に頼ってしまいます。一辺倒は禁物ですが、時と場合によって、それもよしとしましょう。手を抜く加減も大事です。手作りとのちがいをミセツケテあげるのも効果があります。少しでも手がかけてあれば、美味い不味いの評価からそこに会話が生まれます。機会の少なくなった一緒のテーブルでも、ならべる料理の工夫しだいで家族とのコミュニケーションを密にすることができるのです。
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