今 週 の レ シ ピ |
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・アドバンスクラス(1月第3週)のメニューより●ローストポーク
[材料] -10〜12人分-
・豚肉 800g〜1kg ◎A 塩 小さじ2 胡椒(こしょう) 少々 ◎B 赤ワイン 1/2カップ 水 1/2カップ ◎C 玉葱(たまねぎ)の薄切り 小1個分 人参(にんじん)の薄切り 50g セロリの葉 少々 パセリの茎 少々 ≪ソース≫ ・焼き汁 ・焼いた野菜 ・赤ワイン ・水 ・トマトの水煮 ・トマトケチャップ ・ウスターソース ・塩 ・胡椒 ≪附け合わせ≫ ・ポテトと人参のバター煮 ・ほうれんそうのソテー ・クレソン
[作り方]◎豚肉の焼き方
◎ソースの作り方
- 豚肉は背ロースを丸のまま用意し、Aをすり込むようにして下味をつけ、タコ糸で形をととのえる(1)。
- フライパンを強火で熱し、タコ糸に菜箸(さいばし)をかけて(2)、各面を焼き付ける(3)(4)。
(1) (2) (3) (4)
- 油をぬった天板に、脂を上にして肉をのせ、200℃のオーブンで15分焼く。
- 天板に出てきた脂をよく切り、Bを全体にかける。
脂を上に 脂をよく切る 赤ワインをかける
- さらに、200℃で15分焼く。
- 天板の肉のまわりにCの野菜を敷き、180℃のオーブンで15分焼く。
- 焼き上がったら、そのまま10分位おく。
- 豚肉を焼いた天板の焼き汁と野菜を、鍋に入れる。
- 天板に赤ワインと水を加えて、焼けごげを洗い(「デグラッセ」という)、1の鍋に加え、好みでトマトの水煮も加え、火にかけて煮る。
- 2をシノワーでこし、好みでトマトケチャップ、ウスターソースなどを加え、塩・胡椒で味をととのえる。
焼き汁と野菜を鍋に よく煮る シノワーでこす
◎附け合わせの作り方
- <ポテトと人参のバター煮>
ポテト・人参は4a長さくらいのみかんの袋のように切り、水でやわらかく煮て、塩とバターで味付けする。- <ほうれんそうのソテー>
ほうれんそうを茹(ゆ)で、サラダ油でソテーし、塩・胡椒で味付けする。◎盛り付け
- 大皿の片側に6〜7mmくらいの薄切りにした肉を盛り、反対側に附け合わせを盛りつける。
- ソースはソーサーに入れて添える。
- ミート皿に取り分けて、ソースをかける。
ポイントはここ
- 豚肉のローストには、背ロースの部分が向いていると思います。背脂が厚い場合は、少し包丁で削ってください。
- ローストする場合は、最低でも500gは必要です。500〜600gくらいでしたら、タコ糸で縛らなくても形が歪む心配はありません。また焼き付けるときに、フライ返しや菜箸(さいばし)で簡単に返せすことができます。1kgくらいになったらしっかりとタコ糸で縛って形を整えます。
- 表面をしっかり焼き付けてから、まず、200℃のオーブンで15分焼きます。500〜600gなら、10分くらいでいいでしょう。
- でてきた脂をよく切ってから赤ワインと水を同量混ぜてかけます。赤ワインがない場合は白ワイン、日本酒でも大丈夫です。
- さらに200℃で15分、(500〜600gなら10分)焼きます。
- 肉のまわりに敷く野菜類は、肉を焼き付けたフライパンで炒めて、水分を取ってから使ってください。野菜がこげ過ぎないように、180℃で15分(500〜600gも同様)焼きます。
- 焼きあがってもすぐにオーブンから出さないで、少なくとも10分はおきましょう。すぐ出して、さらに切り分けたりしますと、おいしい肉汁が流れてしまいます。ソースを作っている間、切らないでおきましょう。
- ちょっと手はかかりますが、ソースは是非作ってください。天板の焼き汁と野菜を使ってソースを仕上げると、あなたのローストポークの完成です。
- もう1つありました。附け合わせです。肉を焼いている間に用意してください。好みのイモ類や野菜を組み合わせて、3種類くらい用意してみてください。
ちょっと一言
- 豚肉は、中心までしっかり火を通しましょう。火が通ったかどうかを知るには、金串を豚肉の中央に刺し、「1分間」おきます。金串を抜いて、手の甲に当てて温度をみます。「アツイッ!」、と感じたらOKです。
肉の中心に金串を刺す 手の甲で熱さを調べる
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み |
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■ナルホドQ:どうしてお菓子を作らないの?
A:いろいろ道具、使うし、それだけ洗い物も多くなるでしょ。Q:どうしてパンを作らないの?
A:こねたり、叩いたり体力がいるし、仕上がったのをみると、買ったほうがマシ。Q:どうして料理しないの?
A:彼、いないもん。友だちの質問に答えているのは、Tさんです。1年間の基礎クラス、さらに1年のアドバンスクラスを卒え、さらにそのあとティータイムクラスでお菓子を2年学んで、つごう4年ほどお稽古に通っていました。とうぜんのこと、料理のほかお菓子もパンもとても上手に作ります。そのTさんにして、この答えです。私はナルホドと思いました。
彼女の言わんとすることは、こうです。(上から順に番号をつけてみます)
1.お菓子作りは、いろいろ道具を使うし、それだけ洗い物も多くなる。
たとえば、チーズケーキを作るとしましょう。ボールに、チーズ・砂糖・卵黄を入れて泡立て器で混ぜます。そこに生クリームを加えますが、少し泡立てるためにもう1組ボールと泡立て器を使います。さらに、それに入れる卵白を泡立てないといけないので、またまたボールと泡立て器が必要です。生クリームを使ったボールと泡立て器が空いていますが、卵白は油脂と水気を嫌いますから、一度洗って乾かさなければなりません。それだったら別個にもう1組ボールと泡立て器を用意したほうがいい。というわけで、おなじものが3組必要となります(ハンドミキサーを使う場合も、羽を3枚用意します)。洗い物が多くなるし、それらを置いておく場所も要るということになります。
2.パン作りは体力がいるし、買ったほうがマシ。
パンを作る人ならおわかりでしょうが、生地を練ったり叩いたりと、汗をかくほど体を使います。お菓子も、泡立てるのを手でやっていたら相当力を要りようとしますが、パンはそれ以上です。材料もさまざまです。強力粉、バター、卵、牛乳、砂糖、イースト菌etc. それだけ費用もかかります。それに、手際(てぎわ)よくやっても、発酵時間をいれて3時間はみなければなりません。そうなると、焼き立てのおいしいのはわかっていても、手間・ヒマ・お金を勘案して、買ったほうがお得かな? となるわけです。
3.作ってあげる相手がいない。
これには私はダルマさんです(手も足も出ない)。1、2にはそれなりにアドバイスもできますが、こればっかりは…。でも、全回答のカギは、どうやらココラヘンにありそうですね。ナルホドと思ったのは、3の答えがこれだったからです。お菓子もパンもノウハウをよく知っている彼女ですから、いろいろ理由をならべてはいるものの、ホントはこのことが言いたかったのかなと。Tさんは30代半ば。流行(はやり)のことばで言えば、「負け犬の遠吠え」にならないようにということでしょうか。仕事柄、お世話を頼まれることがあります。現に、何枚か「カード」をお預かりしていますが、お似合いだからといってなかなか「七並べ」のようにうまくいくものではありません。いつまでも持っていて、ジョーカーにだけはしたくないと思っていますが。
私に言えることがあるとすれば、作ってあげる相手は「彼」と限定しなくてもいいのでは? ということです。家族、友だち・同僚・近所の人・お客さまなど、食べて欲しいと思える人は誰かしらいるものです。その人たちの喜ぶ顔を想像してみてください。作ろうという気持ちが湧いてきませんか。そうした意欲の積み重ねによって、料理のレパートリーがひろがり、技術向上にもつながるのだと思います。
§【ご意見、ご感想をお寄せください。ご質問もどうぞ。】 ichiban@kateiryouri.com
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