今週のレシピ |
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・ブライダルクラス(4月第3週)のメニューより● 親子丼 ● 536kcal. 塩分3.1g
[材料] -6人分-
・鶏 肉 200g ・日本葱 2本(100g) または玉葱 中1個(150g) ・三つ葉 10本位 ・卵 6個 ◎煮汁 日本酒 大さじ2 煮出し汁 1.5カップ 醤油 大さじ6 砂糖 大さじ4 塩 少々 ・ごはん 6人分(1人分 200g) [作り方]
- 鶏肉…一口大のそぎ切りにする。
日本葱…斜めの薄切り。(玉葱の場合は、薄切りにする)
三つ葉…3a位に切る。
卵…割りほぐしておく。- 直径24a位の平らな鍋を火にかけ、熱くし、日本酒を入れて煮切り、煮出し汁と調味料を加える。
- 2が煮立ったら鶏肉、日本葱(または玉葱)を加える。鶏肉に火が通ったら三つ葉を散らし、卵を全体に細く流し入れ、半熟くらいで、火からおろす。
- 丼に盛ったご飯の上に3をのせて、仕上げる。
ポイントはここ
- 鶏肉は好みで胸肉でも、もも肉でもよいでしょう。
- 日本葱か玉葱かは好みで選んでいいのですが、もうひとつ、旬も考えてください。この時期は、新玉葱がおいしいでしょう。
- 日本酒を煮切るとは、アルコール分をとばしてしまうことです。短時間で仕上げる料理の場合は、酒のにおいが残りやすいのです。鍋をカラで火にかけ、よく熱し、そこへ必要な分の日本酒を一度に加えます。
- 日本酒を煮切ったあと、火にかけたまま煮出し汁を加え、ひとつずつ調味料を計りながら加えます。全部加え終わるころ、煮汁が煮立ってきます。そこへ鶏肉を加えると、肉の表面がすぐ固まり煮えはじめます。肉汁がでにくく、おいしく煮えます。
- 割りほぐした卵は、まなばしを伝わらせて細く流し入れます。自信のない方は、穴杓子に卵を少しずつ加えながら流し入れることもできます。
- 卵の煮え具合も、お好みです。
ちょっと一言
【1人分の煮汁】
- 鶏肉を卵とじにし、丼ごはんにのせることから「親子丼」と称するのはあまりにも有名。多くの人に親しまれています。したがって、いつも同じ味に仕上げることが大切です。煮出し汁や調味料を、計量カップ・スプーンを使ってキチンと計るよう心がけてください。
- 食堂などでは、1人分ずつ作ってお客さんに出しますが、家庭では、家族一緒のものを食べたいものです。上記の材料は6人分ですが、家族の人数に合わせて鍋の大きさを決め、煮出し汁・調味料も計算して正確に計ってください。
・酒 小さじ1 ・煮出し汁 50 CC ・醤油 大さじ1 ・砂糖 小さじ2 ・塩 少々
≪組み合わせメニュー≫
◎ツナとえのき茸のおろし和(あ)え
◎春キャベツの一夜漬け
【野口料理学園】
塩ひとつまみ
■男の料理 (つづき)
- 「男の料理」を分けて考えます。「男性が料理する事情」と「男性がする料理法」の二つに。前回の夫婦共働きは、「事情」の方でした。今回は、二つをからめて話していきましょう。
- 「男の料理」をイメージすると、マニアックな玄人はだしをのぞいて、ごくごくフツーの男性が腕をふるう野外料理を思い浮かべませんか? アウトドアブームです。キャンプ地でお父さんが、車で運んだ簡易式の調理道具をつかってナニヤラを作る。日頃のお母さんへの罪滅ぼしと、子供への精一杯のサービスを込めて、慣れない手つきを「豪快さ」でカバーしながらなんとか作ってしまうという「できちゃった料理」。それがバーベキューであったり、焼きそばであったり、はたまたチャーハンであったりするわけです。
- 道具や材料など調理条件の不完全さに助けられ、周囲の自然環境の開放ムードにも支えられて、この「突貫工事」はまかり通ります。「男の料理」なるものの代名詞、といっていいでしょう。鍋奉行が取り仕切る、鍋料理の屋外版と呼びたいほどよく似ています。「カンと度胸と勢いのやっつけ仕事」。量も手順も大まかで、見よう見まね、言うところのどんぶり勘定です。作るたびに味のちがったものができてしまうようですが…。
- 「男性が…する事情」で、夫婦共働きとは違ったベクトルがあります。喜々として厨房に入り浸る名人級も、大雑把が信条のアウトドアのお父さんも、趣味・道楽の部類として共にカッコにくくれますが、「中高年」という条件が加わると、その方向性がより鮮明になります。これに単身赴任、未婚、別居、離婚、死別、伴侶の病臥…などの状況がくっついてさらにはっきりしてきます。「一人暮らしかそれに近い境遇」という点で、これまたひとつのカッコでくくれるのです。
- いわゆる「男やもめ」が今の時代に特有なわけはありませんが、その数が過去とは比べものにならない高齢化社会を迎えています。しかも、自分で料理をやらざるをえない状況に追い込まれている人は少なくありません。男の料理教室を企画すると、実際に瀬戸際に立たされた人や、将来それもごく近い将来そうした状態にわが身を想定した人が心配で集ってきます。
- 実は外の講習で「退職者の熟年クラス」の男性に定期的に教えています。メンバーは10人ほどで六十代から上です。現役時代の職種や職階はさまざま。一人暮らしを強いられて切羽詰った状況の人も何人か混じっています。この場合、動機付けが強いということもありますが、私はかねがね女性より男性の方が学習意欲が高くて教えやすいと思っています。多少経験はあるにしろ、ほとんどの男性は料理の知識と技術は白紙に等しい状態です。無地のキャンパスに、こちらの指示通り、色や形を入れていくのです。ヘンなくせや型、こだわりは持っていません。そこへ、理詰めで教えていくと実に分かりが早い。だから数字・数値を杖としたほうが上達の近道です。まず支点を具体的に正確に置いてあげるのです。個々の好みは、あとでどのようにも調整できますから。どんぶり勘定は禁物です。大まかなようで、男性は理論的に説明しないと納得しない面があります。逆に、原因や理由を知ると安心するようです。
- ある程度手が上がってくると、男女差で面白い反応があらわれます。ある料理が上手に作れるようになったとしましょう。女性なら、この料理を誰かに食べさせてあげたいと思うでしょう。その人の喜ぶ顔がみたいと。男性はこうです。「この料理でお店をできるかも」。こんな発想は女性からは出ません。さすがは男性、サトイ。いいえ、プロ意識が旺盛なのです。すぐ商売にむすびつけてしまいます。女性は反対に単純。いいえ、母性本能に満ちているのです。
- 正直に言うと、私は男性が厨房に入ってほしくありません。といって、料理を習うのは反対しません。毎日料理を作るのがどれほどたいへんのことか、世の男性に理解してもらうためにもそれは必要です。手伝い程度なら許しましょう。でも台所は常に私が支配したい。やりだすと、男の方がうまいからです。領域を荒らされ、自分の城を奪われたくないからです。
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