今 週 の レ シ ピ |
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当学園は、今週(9月25日〜9月30日)は5週目のため休講です。・ [特集] 郷土の新しい味作りを考える 4
山梨は海に面してはいませんが、たくさんのおいしい食材に恵まれています。その食材を新しい感覚で、「新・郷土料理」に変身させていきたいと思います。
・≪豚肉≫にワインとフルーツの風味を
県産の豚肉は、県畜産試験場が、肉質に重点を置き、八年間かけて、作り出したもので、肉の色が適度なピンク色をしていることから、県の花にちなんで「フジザクラポーク」と名付けられました。この豚の持ち味が最大限に引き出されるように、エサに工夫が施されています。
山梨県の産物として欠かせないのが「フルーツ」です。果樹栽培の歴史は古く、江戸時代にはすでに甲州の特産として、「甲州の八珍菓」の名でりんご、桃、柿、ざくろ、栗、ぶどう、梨、銀杏(胡桃の説もある)が全国に知られていたといわれています。 現在ではスモモ、サクランボ、キウイなどの生産も盛んです。
ぶどう、桃、スモモは日本一の生産量となっています。県産品として欠かせないもの「ワイン」。勝沼でぶどうの栽培が本格化した明治の初め、それと歩調を合わせるかのように、ワインづくりの歴史は始まります。今から130年程前、勝沼の二人の青年がフランスのボーヌ市にワインつくりの勉強に出かけました。それが、ワイン作りが盛んになったきっかけといわれています。
県産品の特徴を生かした新しい郷土の味の一つです。
●豚肉のソテー ワイン風味
[材料] - 4人分-
・豚ロース肉(1枚100g) 4枚 ◎A 塩 小さじ1弱 コショウ 少々 ・リンゴ 1/2個 ・タマネギ 中1/4個 ・赤ワイン 大さじ4 ・バター 大さじ2 ◎B トマトケチャップ 大さじ3 醤油(しょうゆ) 大さじ1 ウスターソース 大さじ1 ・塩、コショウ 少々 ≪付け合せ≫ ニンジンのグラッセ さやいんげんのソテー
[作り方]
- 豚肉は筋切りをし、肉たたきでたたき、塩、コショウで下味をつける。
- リンゴは皮つきのまま、タマネギは皮をむいて、すりおろす。
- 赤ワインに2を混ぜて、1の肉を15分くらいつけ込む。
- フライパンにバターを熱し、汁気をよく切った3の肉を入れて、中まで火が通るように、中火で焼き、皿に盛る。
- 4のフライパンに、3のつけ汁を入れ、Bを加えて1〜2分煮込み、塩、コショウで味を整え、ソースを作る。
- 4の肉に5のソースをかけ、ニンジンのグラッセ、さやいんげんのソテーを付け合せる。
ポイントはここ
- 豚ロース肉は火を通したとき形がゆがまないように、筋切りをし、やわらかく食べやすくするためにしっかり肉たたきでたたきます。形が少々くずれても、元の形にもどしておけば大丈夫です。
- 分量の半分の塩、コショウをした平らな器に肉を置き、その上に残りの塩、コショウをします。肉や魚は生ものですからあまり手で何度もさわらない方がいいでしょう。器に塩、コショウをしてそこに肉や魚をおいてその上から塩、コショウをすれば、肉や魚には1度触れるだけですみます。
筋切り 肉たたきでたたく 下味付け
- リンゴは少し酸味のあるものがよいでしょう。
- リンゴ、タマネギはあまりたくさんではありませんので、おろし金ですりおろしてください。たくさんのときは、フードプロセッサーが便利です。
- 赤ワインは辛口がいいでしょう。
- つけ込む時間は15分くらいにします。長すぎると肉のうま味が損なわれます。
すりおろしとワイン 混ぜたたれにつけ込む
- 肉のまわりについているリンゴやタマネギは、汁気といっしょによく落とします。均一に焼き色をつけるためです。
- 豚肉をつけ込んだ液は必ず火を通してください。
- トマトケチャップにトマトピューレやトマトホール缶を混ぜたり、好みで、単独で使ってもよいでしょう。
肉を焼く つけ汁をフライパンに 好みの味付け
- 付け合せは「ハンバーグステーキ」を参照して、肉を焼く前に作っておいてください。
ちょっと一言
- 新しい山梨の味として、母が考えたものの一つです。初めは豚肉を赤ワインにつけ込み、ソースを作る段階で薄切りのタマネギと銀杏切りのリンゴをつけ汁といっしょに煮込むものでした。昭和42年2月、返還前の沖縄に柊会の先生方と出かけ、郷土料理講習会で披露したものです。「味わう人生(その7)」参照
その後、昭和55年12月、味の素が毎月消費者向けに出していた「奥様手帳」に掲載するとき、リンゴとタマネギをすりおろすことにしました。
フルーツ、特にリンゴの甘味は豚肉によく合い、冷めてもおいしいと我が家の弁当のおかずの定番の一つです。【野口料理学園】
§【ご意見、ご感想をお寄せください。ご質問もどうぞ。】 ichiban@kateiryouri.com
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