今週のレシピ |
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・ブライダルクラス(6月第4週)のメニューより● 麻婆豆腐 ● 202kcal. 塩分 0.7g
[材料] -6人分-
・豆腐 350〜400g ・豚挽き肉 150g ・ニンニク 1かけ ・生姜 1かけ ・豆板醤 小さじ1 ・日本葱 長さ10〜15a位 ・炒め用油 大さじ2 ◎A みそ 大さじ1 醤油 大さじ1 砂糖 大さじ1 中華風スープ(出し汁) 2/3カップ うまみ調味料 少々 ◎B 片栗粉 大さじ1 水 大さじ1
[作り方]
- 豆腐は1〜1.5aの賽(さい)の目切りにしてザルに入れ、受け皿をおいて30分位おく。
- ニンニク、生姜はみじん切りにして豆板醤と混ぜておく。
- 日本葱はみじん切りにし、2とは別の器に取っておく。
- A、Bを別々の器に用意する。
- 中華鍋に炒め用油を熱し、豚挽き肉を炒め、2を加え、焦がさないよう炒める。
- 水を切った1の豆腐を加え、Aで調味し、沸騰してから2〜3分煮る。
- Bでとろみをつけ、日本葱を散らして仕上げる。
ポイントはここ
- 豆腐は、絹でも木綿でもお好みのものを使ってください。
- 豆腐のサイズは種々さまざま。したがって、単純に1丁とか1/2丁とかいえません。今回は500gの豆腐の3/4を使いました。300gのもの1丁では、ちょっと量が少ない気がします。
- 豆腐の水切りもいろいろありますが、私は1.5a角位に切ってザルに入れ、30分位おきます。麻婆豆腐を作ろうと思ったら、一番初めにこの水切りをしてください。他の準備をしている間に、無理なく自然に水が切れます。
- もう一つの材料の「肉」、これも好みで豚・牛・鶏の挽き肉(もちろん合挽きも)や薄切り肉を、包丁で細かくたたいてもよいでしょう。
- 味の決め手の一つは、ニンニク・生姜のみじん切りに豆板醤を混ぜて炒めること。私はニンニクはちょっと大き目1かけ、生姜はその半分位、豆板醤は食べる人の好み(辛いのが好きか嫌いか)で、小さじ1/2 〜1位用意します。ニンニク・生姜のみじん切りは、できるだけ細かく、特に生姜はニンニクよりさらに細かくしてください。
ニンニク・生姜のように臭いの強いものをみじん切りにする場合は、まな板のできるだけ端のほうで切ります。まな板に臭いを広げないためです。- 味の決め手のもう一つは、合わせ調味料。その一番のもとは、みなさんの家の好きな味の「みそ」です。それに醤油・砂糖・中華風スープを合わせます。この場合の中華風スープは、水2/3カップに粉末スープの素なら小さじ1/2、ペースト状の素なら小さじ1/4、固形スープの素の場合は1/4個を混ぜてください。
- 味の決め手のニンニク・生姜・豆板醤はみじん切りですから、熱い油に入れると焦げやすいので注意。まず、肉をよく焼き付けてから加えてください。肉の水分はもうほとんどありませんから、味の決め手「三種」はよく焼き付けることができ、とてもよい香りが出てきます。
味の決め手「三種」 肉を焼いてから加える
- 豆腐の炒め加減は好みです。つぶれない方がよい人は、そっとやさしく炒めてあげてください。
- 豆腐は芯までアツアツになるよう、合わせ調味料で少し煮込みます。1・5a角の豆腐で、沸騰してから2〜3分は煮てください。
豆腐を入れる 沸騰して2〜3分煮る
- 最後は好みのとろみを、水で溶いた片栗粉でつけます。片栗粉は水で溶いておいても、下に沈んでしまいます。使うときはよく混ぜましょう。
- 「冷奴」「湯豆腐」の薬味に葱のみじん切りはつきものです。麻婆豆腐にも、葱を薬味として仕上げに入れます。火を止めたところに葱を加え、軽く混ぜて皿に盛るか、または、盛り付けてから葱を散らします。どちらかは、好みでどうぞ。
火を止めて加える 盛り付けてから散らす
ちょっと一言
≪組み合わせメニュー≫
- 麻婆豆腐は四川料理の代表にあげられ、中国名で日本に広まった最初の料理ではないでしょうか。いろいろな作り方があるでしょうが、大切なことは、基本をくずさずわが家の味を作り出すこと。中国独特の材料や調味料が、流通の進歩で簡単に手に入る時代ですが、まずみそ汁に使うみそから始めてみてください。
◎きゅうりと筍のスープ
◎花いかとセロリの中華風サラダ
◎杏仁豆腐
【野口料理学園】
塩ひとつまみ
■ハカる
- 料理学校へいくと、なんでもハカらされるから嫌という人がいます。ヤレ、大さじ・小さじ、ホレ、計量カップ、ソレ、タイマーとうるさくてしょうがない。適当にハカったって料理はできるのに。そう思っている人もいるでしょう。たしかに入学早々一番先に説明するのが、この大さじ、小さじ、計量カップです。なぜでしょうか。
- ハカることが上達の早道だからです。重さを量る、大きさを測る、そして時間を計る。これをきっちりやることで、「基本の味」をしってもらいたいからなのです。基本の味とは、一般的な味。平凡な味と言ってはかわいそうです。より多くの人に受け入れられる平均的な味、とでも言いましょう。この基本の味をおさえておいて、あとはその人なり、その家なりの味に直せばいいのです。ですから、基本の味はモノサシです。濃い薄い、甘いショッパイ、うまい不味いの判断の基準となります。基本の味をしることは、このモノサシを自分のものとすることなのです。
- もうひとつ。「ハカる」を励行し習慣づけることによって、自分の手や指もモノサシになります。ものを持つときなど、自分の手が実際の秤のように目盛りが動きます。切るときは、指のサイズで意識しないで実測しています。おなじように、タイマーを多用しているうちに体の中に体内時計ならぬ「体内タイマー」ができあがっていきます。こうして何年かのちには、いちいちハカらないでも正確にハカれるようになります。ただし30年後ですが…
- 順を追って説明しましょう。メニューが決まったら、まず人数に応じた材料の分量を決めることからはじめます。つぎに、その材料をふさわしい大きさ、長さに切ります。同じ材料でも煮る、焼く、炒めるなど調理法でちがってきます。たとえばほうれん草、おひたしで出す場合とキッシュに入れる場合とではおのずと長さがちがいます。おひたしなら4aくらいですが、それは食べやすい寸法なのです。長すぎたり短すぎたりすると食欲をそそらない、つまり、見た目にもおいしそうな長さということもあるのです。
- いよいよ核心の味付けです。調味料を量ります。大さじ、小さじ、計量カップの出番です。砂糖・塩・片栗粉などの粉類はご存知のすり切りで、醤油・みりん・酒・酢などの液体類は、表面張力が働いてあと1滴でこぼれるというところまで入れます。このプロセスをおろそかにしないことです。足踏み状態でもいいから、きっちりここで正確を期するクセをつけましょう。あとあと楽になります。
- ここまで準備がととのっても、調理時間を誤ったら元も子もありません。目で見て判断する場合もあれば、ちゃんとタイマーを使って計らなければならないときもあります。肉や魚を焼いて、色の変化は簡単にわかりますが、ゆで卵はタイマーに頼るほうが安心ですよね。
- こうしてみると、ハカる行為がいかに大切かおわかりでしょう。これが積みあがっていくと、「おばあちゃんの知恵」として、ハカリをもちいずともハカリ以上にびしっとハカれるようになるのです。醤油の色を見ただけで分量が分かり、塩ひとつまみで見事な味に変えてしまうといった神ワザに近い域に達することができるのです。そうなるには、もう一度言いますが、30年です!
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