今週 の レ シ ピ

海老と色んな野菜を一つずつ味わうために

海老と野菜の天プラ

天ぷら [材料] -4人分- 

・海老  8尾
  塩  少々
  酒  大さじ1
・南瓜  5㎝角7~8mm厚さ8個
・さつまいも  7~8mm厚さの輪切り8個
・茄子  7~8mm厚さ斜めの輪切り8枚
・オクラ  5~6cm4本
・ししとうがらし  5~6cm8本
・しその葉  8枚
◎衣  
  水∔卵 1個  合わせて200cc
  薄力粉  200cc(100g)
・揚げ油  適宜
◎天つゆ  8尾
  出汁  100cc
  醤油  大さじ2
  みりん  大さじ2
・大根おろし  適宜


[作り方] 

  1. エビは背わたをとり、尾の先を切って水を出し、尾を残して殻をむき、Aで下味付けをし、10分位おく。
  2. 南瓜、サツマイモ、なすはそれぞれ好みの形に切る。サツマイモは水をかえて3回くらい洗ってあくをとる、なすは一度水を通しておく。
  3. オクラ、シシトウは竹串で2,3カ所穴をあける。
  4. しその葉は洗って水気をよくとる。
  5. 衣を作る。卵と水を合わせて1カップにし、ボールにあけ、卵水を作り、薄力粉をさっくり混ぜる。
  6. 海老と野菜に衣をつけて。170~180℃の油で、カリっと揚げる。
  7. 皿に盛り、大根おろしと天汁を添える。
ポイントはここ
  • 天ぷらをカリっと揚げるには、材料、衣の分量が大事ですが、使う道具も揚げ始める前に用意してください。菜箸2膳(ぜん)(油に食材を入れる箸と揚がった天ぷらを出す箸)、揚がったものを入れて油を切る揚げカゴ。
  • エビの下準備として、まず背わたをとります。頭の方から2節目の背中側に竹串か爪楊枝(つまようじ)をさし、そっと上に抜きます。出てきた細い糸状のものを頭の方にむかって抜いてください。糸状のものが黒いときは、それが苦いえびの背わたです。(最近はその黒いものが少なく、無いときもあります)
    つぎに、えびの足と尾の先を切り落とし、さらに尾の中の水を、包丁の先端を使ってしごき出します。このとき尾の先と一緒に、とがった針状のものの先も切り落としてください。
    さらに、エビを食べやすくするために包丁を太さの半分より少し深く、背中側からは斜めにおなか側からはまっすぐにそれぞれ4本くらい切ります。そのあとエビを長さの方向に軽く延ばすように引っ張ると、約1,2~1,5倍に長くなります。くれぐれも無理に引っ張って切ってしまわないように!

    尾と針の先を切る 尾の水を出す 切れ目を入れて食べやすく

  • 南瓜、サツマイモ、なす、オクラ、シシトウ、しその葉を用意しました。
    南瓜、サツマイモ、なすは好みの形で、食べやすい大きさ、厚さに切ります。
    サツマイモはアクで切り口が黒っぽくなりがちです。水を3回くらいかえてよく洗います。
    茄子もあくがありますが、あまりなんども洗ったり、水に漬けたりしますと、水をたくさん含んで水っぽくなります。さっと一度水を通すくらいでいいでしょう。
    オクラ、シシトウは竹串で2,3カ所穴をあけるか、包丁で2カ所くらいちょっと切れ目を入れるかして、中の空気が熱くなって破裂しないように空気抜きを作ってください。
    しその葉は洗ったら、水気をよくふきとってください。

    材料 切り方

  • 揚げる物の準備ができたら、次は「油」です。揚げ物ができるだけの量がありますか?揚げもの用の鍋に3から4cm位の深さが必要です。確かめてください。衣作りはそれからです。
  • 衣の作り方は、卵1個に水を加えて200cc 、薄力粉をおなじく200cc(100g)用意してください。 混ぜ方は、卵水に粉をふるいながら加え、箸で軽く混ぜ、粉が1/3 位は残るようにします。

    衣の材料 卵水に小麦粉を振り入れる 衣は混ぜすぎない

  • 粉が混ざり切っていないサラッとした衣を、かぼちゃ、サツマイモ、なす、オクラ、シシトウにつけて揚げます。野菜は何もつけないで揚げる「素揚げ」もおいしいので、サラッと付けた衣で、色や本来のおいしさを大切にしたいです。
  • エビは衣をつけたら鍋のはじ手前側に入れ、上から衣をさらにかけて、ふっくらと、たっぷりと衣をつけて揚げます。
  • しその葉は裏側だけに衣をつけて油に入れ、一度返してすぐにだします。揚げ過ぎると茶色くなりがちです。
  • 揚がった天ぷらは揚げかごに立てて並べるように入れるとよく油が切れます。天ぷらを積み上げるように重ねると、油が切れないだけではなく、熱がこもって、衣が湿ってしまいます。
  • 食べるときは天つゆに大根おろしを入れたたれをつけていただきます。


ちょっと一言

  • まだまだ天ぷらにできる物はたくさんあります。海の幸なら、イカ、白身の魚、野菜なら、人参、ごぼう、ゴーヤ、春菊、他にキノコ類もおいしいです。
  • 今、私はブラジルのベレン市で、JICAの日系社会ボランティアとして「和食の普及」の活動中です。非日系の皆さんにとっては和食といえば「寿司」と「天ぷら」。天ぷらはかき揚げがほとんどで、その材料はキャベツ・玉ねぎ・人参にエビ入れて揚げたもの。
    2月の講習会で、野菜を一つずつ揚げる天ぷらが珍しいようでした。特に、かぼちゃや、サツマイモを揚げることが珍しい様子。食材の味や風味、感触などを味わうことが和食の特徴の一つであることをちょっとだけ理解してくださった方がいたような気がしています。
  • 今回はレシピを日本で作られる方のために、「シシトウ」と「しその葉」にしましたが、ベレンではほとんど見かけません。そこで、ベレンの家庭料理講習会ではシシトウの代わりに「ピメンチ―ニャ」(小さなピーマン)、しその葉の代わりに「ジャンブー」を使いました。

    ピメンチーニャ ジャンブー

  • ジャンブーはベレン料理には欠かせないもの、さっとゆでて、「タカカ」、「トゥクピー」にはたくさん入っています。辛くはないのですが、食べると口の中が「しびれる」のです。味噌汁に、長ネギが入らないと決まらない?!ように、ベレン料理には欠かせないものです。

    えびがいっぱいのタカカ 鶏肉のトゥクピー

  • 《トゥクピー》とは、キャッサバ芋からファリンニャ(炒り粉)を作るときに芋から汁がでます。それを発酵させたものです。ベレンのスーパーにはいろんなサイズのペットボトルに入った黄色い液体が売られています。
  • 「タカカ」はトゥクピー、エビ、ジャンブーを使って作る、原住民のスープです。酸味、ジャンブーのしびれ具合?!とろみの付き方、エビの大きさや量・・・など店によって違いがはっきり分かります。私は今、まだ飲み比べ中、少し「好きな味」が見つかったかなと思い始めていますが・・・


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【野口料理学園】

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