今週のレシピ

・ベーシッククラス(2月第3週)のメニューより

● 炒 麺 (炒め焼きそば)    365kcal. 塩分2.6g

炒麺の写真 [材料]  -6人分-

・中華蒸し麺600g
  油大さじ2
◎A
  中華出し汁1/2カップ
  塩小さじ1
・豚肉150g
・ニンニク1かけ
・人参70g
・日本葱1本
・干し椎茸3枚
・筍(たけのこ)70g
・油大さじ2
◎B
  中華出し汁2カップ
  醤油大さじ3
  砂糖大さじ1
◎C
  酢大さじ2
  片栗粉大さじ1.5

  [作り方]

  1. 蒸し麺…よくほぐす。
    豚肉…細(こま)切れを、さらに細く切る。
    ニンニク…みじん切り。
    人参・日本葱…せん切り。
    干し椎茸…水で戻して、そぎ切り。
    筍…2a長さの短冊切り。
  2. 中華鍋に油を熱し、蒸し麺を炒め、Aで味付けして皿に盛る。
  3. 2の中華鍋に油を熱し、豚肉・ニンニクを炒め、さらに野菜を加えて炒め、Bを加え、煮立ったらCでとろみをつける。
  4. 2の麺に3をかけて、仕上げる。

ポイントはここ


ちょっと一言

  • 「焼きそば」といえば、すぐ「ソース焼きそば」を思いますよネ。豚肉とキャベツを具にして「ウスターソース」で味付けし、紅生姜(べにしょうが)と青のりをかけて食べる…あの「焼きそば」は日本のもの。中国では炒めたり、油で揚げた麺にいろいろな味の「あん」をかけて食べるものを「焼きそば」といいます。
  • 当学園では、冬には、油で炒めたこってりした麺にアツアツのたれをかけた「炒め焼きそば」を、夏には、油で揚げているのにあまり油っぽくなく食べられる麺に、少し濃度の薄いたれをかけた「揚げ焼きそば」を実習しています。
  • ここでは、いちばん一般的な豚肉を使いましたが、牛肉、鶏肉あるいはエビ、イカ、貝類などの海の幸、また季節の野菜を工夫して「わが家の焼きそば」を楽しんでください。

≪組み合わせメニュー≫

これにちょっと一言

  • 炒麺は「点心」です。
    「点心」とは食間の食べもの。「おやつ」のようなものです。それだけで口腹を満たすことのできるものをいいます。ここに掲載した分量で、ちょっとした軽食となります。

【野口料理学園】
塩ひとつまみ

■器用 or 不器用(つづき)
  • 機能で劣らず、羞恥心も持たないとなると、いよいよ「箸の持ち方」ってどうでもいいことになる。マナーが悪い、はしたないと騒ぐのはナンナンダ…と。
    恥かしさというのは、時と場所によって異なる。個人差もあって一様ではない。機能性はどうだろう。正しいとされる持ち方が、指の骨格からみて医学上あるいは機械工学上、理にかなっているかどうかのメカニズムは専門外にはわからない。ただ、つまむ、はさむから始まって、ちぎる、はじく、突く、割る、つつく、刺す、混ぜる、すくう、はがす、ほじくる、などといった多岐にわたる動作は、素人目にも、中指をあいだに入れてそれぞれ1本1本独立性を持たせたほうが、握り箸とくらべると一日の長がある。魚を食べてみれば一目瞭然。骨と棘(とげ)と皮から、いかにして上手に身を取り出せるか。豆をひろうだけなら甲乙はつけがたいかもしれないが、この障害物競走では握り箸は明らかに不利である。尾っぽ、胴体はまだしも頭(かしら)部分の複雑な形状を処理するには、握り箸のテクニックでは限界ありと想像されるのだ。
  • 和食は品数が豊富だ。居並ぶ多彩な器と、それに盛られたこれまたたくさんの種類の料理を捌(さば)くには、相応の箸遣いが要求される。その蓄積が「技」であり、長い歳月を経て、それは「文化」といっていい「様式美」の領域に達しているのかもしれない。であれば、箸の上げ下げに目くじら立てるのも納得がいくというもの。まわりと異なる動作は不協和音を醸し、決まりごとを乱す一種の違和感としてマナー違反を指摘される。躾(しつけ)がなってない・行儀が悪いは、指摘する側からみれば、大げさに言って「文化破壊」と映るだろう。
  • 文化破壊の罪(?)に問われないようにするために、ちゃんとした箸の持ち方をマスターするにはどうしたらよいか。
    誰しも幼児期は握り箸である。そこからいつ、どう移行するかだ。自然に自発的あるいは自動的に持てるようになればそれに越したことはない。できなければ教える。教えるからには完全習得させたい。程度の差はあれ、強制を伴うのはいたしかたのないことである。
  • この「程度」がなんともむずかしい。例にあげたいのはわが娘である。自発・自動はハナからあきらめ、アメムチを使い分けて仕込んだはいいが、いまだ途上にある。箸に触れる4本の指が「独立懸架」になっていない。人差し指が伸縮させられず、伸びたままでぎこちない。これが「四駆」となってそれぞれ自在に動かせるようになれば完成となる。あと一歩、無理強いはすまい。本人も頭では分かっているようだ。開眼するのを待つしかない。
  • 私の場合、幸運に恵まれた(?)。箸の持ち方に関心を持ったのは小学校の高学年。親から一言も言われたことはない。字がうまくなりたかった。鉛筆の握りを変えているうちに、箸との連動に気がついた。箸さえうまく遣えれば字もうまくなるゾ。ちょうどこの時分、怪我をして右手が使えなくなった。「死活問題」、食べないわけにはいかない。左手で箸の持ち方をゼロからスタートした。これがよかった。親に聞き、見てもらい、工夫しながら覚えていった。必要に迫られたのと、うまい字を書きたいという二重の動機が相乗したようだ。
  • おかげで箸の持ち方は正常になった。悪筆はそのままだから、箸と鉛筆の相関は私にはあたらない。先述した握り箸の主婦も、鉛筆の持ち方はまったくフツー。器用・不器用の判定は、箸の持ち方ひとつでくだせるわけはないのである。 (小笠原)
<これまでの塩ひとつまみ>

§【ご意見、ご感想をお寄せください。ご質問もどうぞ。】 掲示板  ichiban@kateiryouri.com


ホーム月別レシピジャンル別レシピこれまでのジュニア 学園案内ケーキ屋さん掲示板