今 週 の レ シ ピ |
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・ベーシッククラス(3月第3週)のメニューより●スパゲティ・ボンゴレ 294kcal. 塩分1.1g
[材料] -6人分-
・スパゲティ 350g 塩 大さじ1 熱湯 3g ・アサリ 400g 白ワイン 1/2カップ ・トマト缶(ジュース入り) 1/2缶(200g) ・玉葱 中1/2個 ・ニンニク 1片 ・オリーブ油 大さじ2 ・塩 小さじ1 ・胡椒 少々 ・パセリのみじん切り 少々
[作り方]
- アサリ…砂をはかせ、殻と殻をこすり合わせてきれいに洗う。
厚手の鍋に入れ、白ワインをかけ、ふたをして強火で口をあける。蒸し汁は、布巾でこしておく。- トマト缶…ジュースもいっしょにボールに入れ、フォークでトマトをこまかくくずし、アサリの蒸し汁を加えてよく混ぜる。
- 玉葱・ニンニク…みじん切り。
- たっぷりの熱湯に塩を加え、スパゲティをアルデンテ(歯ごたえがあるように)にゆでる。
- 大き目のフライパンにオリーブ油を熱し、玉葱とニンニクをよく炒め、2の汁を加え、1〜2分煮る。
- 4のスパゲティを加えて、手早く和(あ)え、塩・胡椒で調味し、パセリのみじん切りとアサリを加えて仕上げる。
ポイントはここ
- スパゲティの料理を作ろうと思ったとき、まずお湯を沸かしてスパゲティをゆでる準備をしていませんか? 第一は、ソースを何にしようかを考えてください。そして、その材料の下準備をしてください。スパゲティがゆで上がるとき、ソースも仕上がるような手順を大切にしましょう。
- アサリは、ボールに用意した海水程度の塩水(3%位)に入れ(アサリがもぐってしまわないような水位)、砂をはかせます。暗く、静かなところにおいてください。
ワイン蒸し ぬれ布巾でこす トマト缶と混ぜる
- アサリをワイン蒸しにしたあと、かたくしぼったぬれ布巾で蒸し汁をこしてください。その手でトマト缶といっしょにして、よく混ぜてください。
- スパゲティのゆで上がりまでの時間が、あと6分となったときにソースを作りはじめてください。フライパンにオリーブ油を入れ、玉葱とニンニクのみじん切りを加え、火にかけ、炒めます。玉葱が透き通ったところへ、トマト缶とアサリの蒸し汁を加え、2〜3分煮たあと、塩・胡椒で調味します。そのときに、ちょうどスパゲティがゆで上がるような手順にしてください。ソースでスパゲティを和え、アサリとパセリのみじん切りを加えて仕上げます。この最後の段階は、手早くするのが大切です。
- ソースの濃度が濃くてスパゲティが和えにくいときは、スパゲティのゆで汁を使ってください。
- トマト缶のトマトの味だけでは物足りない場合は、お好みでトマトケチャップまたは生のトマトなどを足してみてください。
ちょっと一言
- ここに掲載したスパゲティ・ボンゴレは6人分としましたので、1人分のスパゲティは60g位です。食事の中で主食にする場合は、4人分(スパゲティ80g位)と考えてください。
- これだけの量のスパゲティが、ソースと和えられるフライパンをお持ちでない場合は、中華鍋を使うことをおすすめします。
おいしいパスタをつくるコツ
(「社団法人 日本パスタ協会」 『小冊子』より)
- まず最初に、パッケージのゆで時間をチェックしましょう。
- ゆでる時は必ず塩を入れましょう。パスタにしっかり塩味をつけるのが、おいしさのコツです。
- パスタが泳ぐくらいの、たっぷりの熱湯でゆでましょう。(パスタ100gに対して水1g、水1gに塩5〜10gが目安です)
- ゆでる途中、パスタがくっつかないよう混ぜるようにしましょう。
- 途中の差し水は厳禁です。
- ゆで上がりの表示時間より少し早めに、食べてみましょう。(このチェックが、「アルデンテ」にゆで上げるコツです)
- ソースとパスタの相性を考えましょう。(細いパスタには軽いソース、太いパスタには重いソース)
- ソースの完成とパスタのゆで上がりを、同じタイミングにしましょう。
- 出来上がったらすぐに食べましょう。
≪組み合わせメニュー≫
◎ミラノ風カツレツ
◎グリーンサラダ
◎レアチーズケーキ
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み |
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■キッカケはどうあれ
- 「わたし、料理を習おうとしたのは"憎しみ"なんです」
お稽古が終わって帰りしな、突然その生徒さんは振り向きざまに言うのです。"憎しみ"とは穏やかではありません。「なーに?」。平静をよそおいました。聞けば、付き合っている彼氏が、前の彼女はとても料理が上手だったと、言うのだそうです。憎しみの相手は、あてつけに言う無神経な彼かな、と思うとそうではなく、別れた前の彼女にたいしてのようです。「それは、ただのジェラシー」。そう、口から出かかりました。
"憎しみ"とは、いかにも恋をしている若い娘さんらしい表現です。"敵愾心(てきがいしん)"といったところでしょう。でも通いはじめて4ヶ月のいまは、「もうどうでもいいんです。いろんな料理ができるようになって、彼が喜んでくれるから」の心境とか。憎しみを乗りこえて、告白する気になったのでしょう。かわいらしくなりました。- 料理を習うきっかけは、人それぞれいろいろです。好きな人につくってあげたい、だれかに食べてもらいたいという「献身型」は、私としてはいちばんうれしい動機です。家族や、身近な人の喜ぶ姿や健康をおもって腕をふるう。だから、対象者はこれに応える「義務」があります。おいしいとか、まだまだとか、まずい!でもいいのです、何がしかの反応を示してほしい。上達のテコになりますから。なにも言わない、表情にもあらわさないという人がいるようですが、貶(けな)されたほうがまだ張り合いがあるというものです。
- 彼女の場合は、旧恋人にたいする「対抗(競争)意識型」がこれと重なっています。張り合う相手は、ほかにお姑さんとか実の母親、なかには夫となる男性が結構料理が得意で、対抗上習っておかなければとはじめた人もいます。夫唱婦随より、対等のパートナー関係でいこうという最近の女性らしい考え方です。
- 「依頼型」というのもあります。「わたしは息子を甘やかして偏食させてしまったから、それをあなたに直してほしい」と頼まれたというお嫁さんがいました。息子さんの要求する料理を作れなかった悔いがあって、「後事」を託したのでしょう。
本人が若いころ、仕事で家族においしいものを食べさせられなかったからという「反省型」もいます。教師や公務員だった人が目立ちます。- 母親から無理やり行かされたという「強制(命令)型」もいます。お料理くらいできないでどうします、という親心からきていますが、昔はお稽古事としてこれがいちばん多かったものです。嫁入り前の「先行投資型」です。皮肉にも、いまは本当に少ない動機となりました。
- 少数派といえば、「克服型」。料理がイヤでイヤでたまらないのを、なんとか克服しようやってきます。台所に入ると頭痛がするほど料理が嫌いだったのが、半年後、台所に入っていないとおかしくなるほど料理好きに"化けた"人がいました。これと対極にあるのが、いわゆる「グルメ型」。これは男女を問いません。
- 学ぶきっかけはさまざまあって、しかも互いにリンクしていますから、類別はたいして意味をなさないかもしれません。共通しているのは、「必要」の二字です。人間、食べることを止めるわけにはいきません。といって、食べるだけならエサです。人間だけが調理できます。おなじ作るなら楽しく、おなじ食べるならおいしく、が根底にあればこそ、「本能」を「文化」にまで高めることができたのでしょう。
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