今 週 の レ シ ピ |
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・ベーシッククラス(7月第2週)のメニューより●鰯(いわし)の巻き物 267kcal. 塩分1.0g
[材料] -6人分-
・鰯 6尾 ◎A 塩 小さじ1 酒 大さじ1 生姜(しょうが)汁 大さじ1(適宜) ・しその葉 6枚 ・いんげん 6本 ・パン粉 大さじ2 ・サラダ油 大さじ2 ◎附け合わせ みょうが、らっきょう、新生姜などの甘酢漬け 梅の砂糖漬け、金柑の砂糖煮
[作り方]
- 鰯…手開きにし、中骨と腹骨をとり、Aで下味をつける。
いんげん…塩茹(ゆ)でにし、3〜4a長さに切る。- 鰯の身の方に、しその葉といんげんをおき、頭の方から巻く。
- 天板に2をおき、パン粉とサラダ油をかけ、200℃のオーブンで10分位焼く。
- 皿に、尾が上になるよう鰯をおき、附け合わせを添える。
ポイントはここ
- 鰯の準備
- 手開きにする。
- 鱗(うろこ)を指先でこそげ、薄い塩水でさっと洗います。
- 頭の付け根を、腹側にちぎります。
- 頭をゆっくりひっぱり、内臓を引き出し、水洗いしてよく水気をふき取ります。
- 頭の方から親指を中骨の上におき、尾の方に向かってすすめていきますと、身がしぜんに開きます。
頭をちぎる 内臓を引き出す 尾の方に開く
- 中骨を取り除く。
尾の付け根で、中骨を折ります(尾が取れないように気をつけてください)。頭の方に向けて、静かに身がつかないように中骨を外していきます。- 腹骨をすき取る。
包丁を寝かせて、腹骨をすき取ります(骨に身をつけないようにしましょう)。
中骨を取り除く 腹骨をすき取る
- 鰯の下ごしらえが済みましたら、皮の方を下にしてAで下味をつけ、10分位おきます。下味は、しっかりつけましょう。
- 身の方にしその葉といんげんをおき、頭の方からしっかり巻きます。
- オーブンに使える料理用のシートを天板に敷き、鰯の巻き物を尾が下になるようにおきます。その上に、パン粉とサラダ油をかけてください。
頭の方から巻く パン粉と油をかける
- 高温(200℃位)のオーブンで10分位、パン粉に香ばしい茶色がつけばOK! です。
- 焼き物皿には天板についていた側、つまり尾が上になるように盛り付けます。
- 焼き物には甘酢に漬けたもの(新生姜、みょうが、らっきょう、きゅうり、かぶ等)を添えると、より一層おいしくいただけます。
ちょっと一言
- 「いわし」は「魚」偏に「弱い」と書きます。大きな魚に食べられる「弱さ」、身がやわらかい「弱さ」、鮮度が落ちやすい「弱さ」…こんなことから「鰯」と書かれるようになったのでしょうか…。でも、私たちの「健康」にとって、とても大切な魚です。
背中が青い魚の中でも、EPA(エイコサペンタエン酸)という不飽和脂肪酸やカルシウムをもっとも多く含み、ほかにも核酸、タンパク質、タウリンなども含まれています。成人病予防や骨を強くする上でも、いろいろな料理にして大いに食べたいものです。- 今回は、和風味の巻き物ですが、白ワイン、にんにくなどを下味に使い、チーズを巻いて焼き、レモン汁をかけていただくと洋風になります。いろいろ工夫して、あたらしい味に挑戦してください。
- 取り除いた中骨は、「鯵(あじ)せんべい」のように油で揚げるとおいしいです。また、水気をよく取り、オーブンで焼き、ミキサーやフードプロセッサーで粉末にして、青のり、胡麻、塩を混ぜると、「ふりかけ」ができます。
- 2〜3人分なら、オーブントースターで充分です。ただし、オーブントースターのヒーターに料理用のシートがふれると、燃え出しますので気をつけてください。予熱してから入れることをお忘れなく!
≪組み合わせメニュー≫
◎茄子(なす)のみそ汁
◎南瓜(かぼちゃ)の含め煮
◎白きくらげとワカメの酢の物
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み |
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■ニオイいずこ
- 雨の季節です。くわえて高い気温と湿気のせいで食べ物が腐乱しやすく、ニオイにたいして敏感になる季節でもあります。そのせいでもないでしょうが、お稽古の最中、異臭が気になることがあります。食べ物とはちがうニオイ、つまり香水のことです。生徒さんの中に、時として、自然消滅もままならないきついニオイを放っている場合があります。魚料理のときなど、生臭さを嫌ってそうするならわからないでもありませんが、それはむしろ例外です。単にお化粧が濃いのです。味覚を狂わせていることに、本人は気づいていません。一時的に香水の量をあやまったか、使う場所を勘違いしているならそのときの一回で済みますが、特定の人が毎回「常習」の場合は、「扱い」にむずかしいものがあります。面とむかって注意はできません。本人を傷つけます。かといって黙認すると、まわりの人たちに気まずい思いをさせることになります。本人が気づくのがいちばんで、なにかにつけて暗示をもたせ、それとなく促すようにしています。
- そのテクニックのひとつに、発酵食品の話をもってくることがあります。ご承知のように納豆、チーズ、ヨーグルトなどは、ニオイが強いゆえに敬遠されがちですが、とびぬけた健康食品です。ニオイにまどわされて、みすみす体にいいものを遠ざけていたとしたら勿体ないではありませんか。ニオイに偏見をもつのはやめましょう、と逆から攻めていきます(?)。
- 世間話の中に、盛り込むこともあります。これは効果があります。たとえば、つぎのように。
私に中学の娘がいますが、発汗の激しいこの季節、通学カバンに消臭スプレーをしのばせていきます。少数ですが、男子生徒の中にもいるそうです。男の子でも、体臭をおさえるのがミダシナミと心得てのようです。汗から男の体臭を連想する時代ではないのでしょう。若者だけではありません。加齢とともに発するオジン臭さも、若い女性には毛嫌いされるようです。なにか、人間の本性を無理に封じ込めているような気がしないでもありません。本性が奪われているのは人間だけではありません。ペットの犬猫も、すっかり獣のニオイがしなくなっています。より人間に近くなったのか、人形化したのかはともかく、ロボットのペットが受け入れられるのもうなずけます…。- 恥をしのんで、失敗談も披露してしまいます。ガス漏れ騒ぎを演じたことがありました。自宅の台所で、ガス(都市ガスです)のニオイがするのです。すわっ、ガス漏れ!とガス会社に通報しました。主人も私も、ガスが漏れていると信じて疑いません。娘は半信半疑でした。でもコトがことだけに、「疑わしきは罰す」でのぞんだのでした。そうです、正解は、ニンニクをたんまりきかした「もやしのナムル」を大量に作ったあと、大型ボールにすこし残っていたのを忘れていたのです。駆けつけた検査員は、それこそガス台、ガス管のすみからすみまで精査しましたが、検査器にはまったく反応がでません。首をかしげていましたが、もしかしたらと、その時になってこちらから正直に打ち明け、お詫びを入れ、引きとってもらいました。「冷汗三斗」とはこのことです。嗅覚には自信をもっていただけに、ショックでした。
- 齢を重ねるごとに感覚がにぶるのはしょうがありません。それとは別に、現代は映像で代表されるように視聴覚偏重のような気がします。見るに堪えない、聞くにしのびないといいながら、けっこう強烈なものを見聞きして鍛えられています。五感の中では、この二つが突出しているようです。残りの触・嗅・味の感覚は、むしろ後退しているのではないでしょうか。料理などその典型です。視聴覚を介してテレビ、雑誌などから入る情報はものすごい量ですが、あとの三感を十分に活用(料理)しているとは思えません。これも勿体ない話です…
とまあ、こういった具合にニオイにまつわる話を、取り止めもなくしているうちに、生徒さんは気が付いてくれるようです。つぎには、決まってニオイがやわらいでいます。してやったりと手をうちたいところですが、そうではないのです。失敗談でもお分かりのように、暗示をもたせて相手にさとらせたというよりは、私が自分自身に問いかけて答えているのと変わりなく、それがたまたま生徒さんに通じたというだけのことです。
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