今 週 の レ シ ピ |
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・ベーシッククラス(2月第2週)のメニューより●長芋のノリ酢和(あ)え 38kcal. 塩分0.6g
[材料] -6人分-
・長芋(ながいも) 150g ・うずらの卵 6個 ・ノリ 1/2枚 ◎合わせ酢 酢 大さじ2 塩 小さじ1/2 醤油 小さじ1 砂糖 小さじ1
[作り方]
- 長芋…皮をむいて、3a長さのせん切りにし、酢少々を加えた水に入れて、さらす。
ノリ…焼いて乾かし、乾いた布巾につつみ、もんでモミノリを作る。- 分量の調味料を合わせて、合わせ酢を作る。
- 長芋の水気を切り、合わせ酢で和えて、小鉢に盛り、モミノリをふりかけ、うずらの卵を割り入れる。食べるときに、全部を混ぜ合わせる。
ポイントはここ
- 長芋は皮をむくとヌルヌルして、普通のせん切りの方法ではすべって切りにくいです。ぬめりがあるので、切ってもバラバラになりにくいのを利用して、うすく切って1枚ずつ離さずにおきます。(写真1)
うす切りが終わったら、輪切りのままの形を90度まわして、せん切りになるように切っていきます(写真2)。全部切り終わったら、酢少々を入れた水に長芋を入れて、バラバラにほぐします。酢の力で長芋の変色を防ぐことができます(写真3)。
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- 「モミノリ」という、焼き海苔(のり)をもんだものを売っています。でも、「焼き海苔」として売っているノリを、乾かす程度に火であぶり、もみますと香りのよいものができます。細かいモミノリを作るには、まず手でできるだけ同じ大きさに細かくしていきます(写真1)。これ以上は手では無理となったら、乾いた布巾につつみ、よくもんでください(写真2)。均一な状態のモミノリができます(写真3)。
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- うずらの卵は、鶏の卵のように指では割れません。包丁で真ん中辺の円周半分くらいを切る(写真1)と、あとは指で殻を開けられます(写真2)。
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- 小鉢に長芋を盛り付けるときは、中央が高くなるようにします。うずらの卵がすべり落ちないように、中央にくぼみを作ってください。
ちょっと一言
- 長芋は山の芋の一種で、直径6a前後、長さ40〜70aの細長い形。皮が淡黄褐色、肉は白色、ねばり気は少ないものです。せん切りや、うす切りにして酢の物に、柱状や輪切りにして白煮(色を真っ白に煮上げるもの)にします。トロロ汁や麦トロ、山かけなどにするのは、山の芋の中でもねばり気の多い銀杏(いちょう)イモ、つくねイモが向いています。
- 長芋は、火を使わずに酢の物にできます。献立を立てるときに、火を使わない工夫をする上での材料にピッタリです。(初年度3月特集「味の基本を大切に」火を使わない工夫を!『長芋の酢の物』を参照)
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み |
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■起き上がり小法師 2「起き上がり小法師」(「塩ひとつまみ」第104回を参照)、中山嘉太郎さんの面白体験記のおすそわけ。というよりは、いろいろ聞かせてもらった話の中から、内容をさらに詳しく突っ込んで引っ張り出したエピソードである。いわば、前回の補てい版。
走るのは夜明けから日の入りまで、おおよそ12時間を日課とした。走行中、最大のネックが水の調達であることは言うまでもない。10〜15キロのザックには、「所帯道具一式」がつまっている。わけてもエネルギー源となる食料、それも水の占める割合がいちばんおおきい。1日を1食に切り詰めても、水の場合はそうはいかない。定期的な水分補給を欠いたら命取りになる。この難題をどう解決したか、そこのところをもっと具体的に聞きたかった。
後方支援のない中山さんにとって心強いサポーターとなったのは、先述のようにトラック野郎の連中である。中国領のシルクロードでは、もっぱら「水」と書いたダンボールの切れ端をかざすだけで事足りた。さすがは同じ漢字圏内、覿面(てきめん)に止まってくれる。他の国々でも運ちゃんのほか、頃合いのところに人家があったり人がいたりで、それほど窮することはなかった。
南米のアタカマ砂漠となると事情はちがってくる。ざっと2000キロの砂漠地帯は人煙稀どころか、たまさかぶつかる町以外はまったくの無人の荒野だ。パン・アメリカン・ハイウエイが通じているといっても、車両の数や運転手の厚意には限度がある。これをどう乗り切ったか…。
シルクロード同様、スペイン語で「AGUA」」(水)と記したボール紙をかかげることにした。疾駆するトラックに、瞬時に判読してもらうにはそれなりの「技術」がいる。対象を、後方からの車にかぎること。対向車の場合、やり過ごした後で止まるかどうかの確認が必要だ。いちいち後ろを振り返る。止まったところで100m、200mの制動距離はすぐいってしまう。それを追いかけ停止点まで逆走し、そこからさらに元の位置まで戻り返す。ちょっとのようで楽ではない。気分的には明らかにロスなのだ。貴重な水をいただきながらアリガタミはうすれてしまう。
後方からが都合がいい。300m、500m抜かれたところで苦にならない。進行方向をそのまま進んで自動的に追いつける。ひとつだけコツがいる。タイミングというものがある。背後に気配を感じたら、素早くボール紙を斜めに出す。すかさず車のスピードを感知する。それにあわせてボール紙を移動させていく。相手の視線をそらせない工夫だ。自動車レース中、ボードでもってドライバーに残り何週かを知らせる、あの要領である。うまく止まったアカツキは、大魚を釣りあげた感触に似て、シテヤッタリの達成感が味わえる。
アタカマ(チリ領)では、予想もしないモノにお目にかかった。ハイウエイの道端に無数に転がるぺットボトルである。ほとんどは飲みさしのコーラ、ファンタなどの炭酸飲料だ。たまらない熱さに、1リットル入りでは途中からぬるくなって飲みたくなくなるのだろう。いたるところに捨ててある。
手持ちの水がきれかかり、車もうまくつかまらない。となれば、目の前のペットボトルに手が伸びる。「命の水」に見えてくる。汚い、なんて言ってはおれない。人類最初にナマコを口にする思いで試しにかかる。
キャップをひねる。シュワッ、と炭酸が弾ける。まずはにおいを嗅いでみる。コーラそのものだ。恐る恐るひとくち口にふくませる。呑み込まない。舌でもってゆっくりころがす。ヘンな味だったり、粘膜を刺激するようなら即、吐き出すかまえだ。テイスティングは異常なし。のど元もなんなく通過した。5分間ほど走ってみる。お腹がごろごろしたり、違和感をおぼえたりしないかどうか。尿意、便意も催さない。これなら合格。以後、給水手段はこれにする。車を止める手間と時間が省かれた。水の心配もなくなった。(小笠原) (つづく)
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