今 週 の レ シ ピ |
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・ベーシッククラス(9月第1週)のメニューより●野菜の白和(あ)え 82kcal. 塩分1.0g
[材料] -6人分-
・干し椎茸(しいたけ) 3枚 ・ニンジン 30g ・コンニャク 1/3丁 ◎A 出汁(だし) 大さじ3 醤油(しょうゆ) 小さじ1 酒 小さじ1 ・三つ葉 少々 ◎和え衣 白胡麻(しろごま) 大さじ2 豆腐 1丁(400g) 砂糖 大さじ2 塩 小さじ2/3 みりん 大さじ1 醤油 小さじ2 うまみ調味料 少々
[作り方]
- 干し椎茸は充分水でもどして、せん切りにする。
ニンジンは3aくらいのせん切りにする。
コンニャクは茹(ゆ)でて、せん切りにする。- 1を、薄味Aで下煮(したに)する。
- 豆腐は手で軽くつぶして、熱湯に入れ、一煮立ちさせ、湯を切り、ふきんで包んでしっかり水気をしぼる。
- 香ばしく炒(い)った胡麻を、すり鉢に入れてよくすり、3の豆腐を加えてすり合わせ、調味料を加えてさらにする。
- 下煮した材料を4で和(あ)えて、小鉢に盛り、青味に茹でて刻んだ三つ葉を添える。
ポイントはここ
- 干し椎茸は充分水でもどし、もどし汁はふきんでこしておきます。
椎茸、ニンジンとも3a長さくらいのせん切りにします。
コンニャクは1/3丁(1丁250g位のもの)を茹でてから、5_角くらいに細く切ります。- 椎茸のもどし汁に水を加えて出汁(だし)にし、醤油、酒を加えて、椎茸、ニンジン、コンニャクを薄味で煮ます。
このように、仕上げの調理をする前に、材料に味をつけ、火を通しておく目的で煮ることを「下煮(したに)」といいます。
汁気があまり残らないように、野菜が柔らかくなるまで煮て、皿にあけ、熱を抜きます。
野菜の下煮 熱を抜く
- 豆腐は、木綿豆腐のほうが水気が少なく、扱いやすいと思います。手で軽くつぶして、熱湯に入れます。
豆腐が冷たいので沸騰がおさまりますが、つぎに煮立ったらザルに上げてよく湯を切ります。かならず、中心まで熱くしてください。
ふきんに包んで、しっかり水気をしぼります。
熱湯で茹でる ふきんにとる しっかり水気をしぼる
- 「いり胡麻」を買った場合は、もう火が通っていますので、直火(じかび)の場合は温める程度にしてください。ちょっと油断すると、焦(こ)げやすいです。電子レンジに1分くらいかけると、ちょうどよく温まります。
- すり鉢に入れた胡麻を、よくすってください。この時、すり鉢が動かないようにぬらした台ふきんの上においてください。粒がないようにすったら、水気をよく切った豆腐を加えてすり合わせます。調味料をつぎつぎ加えて、さらによくすります。
豆腐の水気の切り方で、味が変わります。野菜類を和える前に、和え衣はかならず味見して、味を調整してください。
野菜類を和えて、もう一度味を確かめ、小鉢に盛ってください。
豆腐と胡麻をよくすり合わせる 野菜を混ぜる
- 青味としては、茹でたサヤエンドウ、サヤインゲンのせん切り、また茹でた三つ葉、セリ、菜の花などを刻んだものなどいかがでしょうか。
ちょっと一言 ≪組み合わせメニュー≫
- 「豆腐」は茹でて水気を切りますが、調理したものをすぐ食べる場合は、ふきんに包んで重石(おもし)をかけて水気を切ったもの(「豆腐の水切り」参照)でもおいしくできます。このときは、下煮した材料は、充分熱を抜いてから和えてください。
- 「白和え」は、精進の献立には欠かせないものです。主として野菜類を下煮して、豆腐と白胡麻の衣で和えます。梨や柿をあられに切って、和えてもおいしいです。
◎エビとしめじの清汁(すましじる)
◎カボチャの含め煮
◎サンマの塩焼き
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み |
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■梅干し持参9月1日は防災の日です。地区の自治会から、婦人団体の代表として炊き出しの防災訓練に出てくださいといわれて参加してきました。
「集合9時、訓練開始9時半」とあります。"大丈夫かしら?"。150人分の炊き出しです。レトルトを熱湯で温めるとして、特大の釜とそれを沸かすのに必要なガスの準備、食器等々を考えあわせると、いくら人手があるといっても30分では足りないと思いました。
そこで、集合時刻の30分前、8時半には着いていました。まだ、なんの準備もしていません。訓練を一気にかつスムーズにとり行なうため、あえてなにも準備しないのかしら、その時また思いました。
9時ちょうどになって、小型のダンボールケースが3個運ばれてきました。『非常用保存食アルファ米炊き出しセット』なるものです。ふたを開けて、まず出てきたのが写真入りの説明書。その紙に付いている小さなカッターで、密閉してあるアルミ袋を切ります。中身はというと、「具材」「衛生手袋」「しゃもじ」「針金入りビニールひも」「弁当容器」「割箸」「輪ゴム」、その下にびっしりとアルファ米。これで50食分です。といっても具材もアルファ米も水分なしの状態ですから、見た目よりはるかに軽量です。
同訓練を経験済みの方は、これ以後の手順はすでにご存知でしょう。初体験の私にとっては、ひとつの驚きでした。「非常食」はここまできている。至れり尽せり、じつに合理的に作られていると、感心させられました。
幅30a、深さ15aほどのケースに詰まっているアルファ米に、「具材」を入れてかき混ぜます。これに熱湯を注いで封をして20、30分待つだけでいいのです。お湯の量は5リットル程度。大型の釜は要りません。ふつうのヤカン、数個で済みます。
「炊き上がった」混ぜごはんを、弁当容器に分け入れます。空になったダンバール箱はふたを立ててアレンジすると、運搬用に早変わり。50食分の弁当容器がすっぽり納まるように工夫されています。ムダなところがありません。じつにうまく考えられています。
最大の利点は、「水でも可」というところでしょう。お米を蒸らすのに、熱湯でなくてもいいのです。15℃の水なら60〜70分、さらに5℃の水でも150〜180分で出来上がります。火がなくてもごはんが「炊ける」のですから、びっくりです。
極めつけは、その「味」です。非常食ですから、空腹が満たされるだけでありがたい。味までウンヌンしたらバチが当たるというものです。でも、おいしいに越したことはありません。この混ぜごはんは、その点もクリアーしています。つい出たのでしょう、"ウチの飯よりうまいぞ"と叫んだ参加者のことばは、本音に聞こえました。
以前、「非常食はまずい」の固定観念を、打ち砕いてくれた食品があります。「乾パン」をご存知でしょうか。非常用として子供のころ食べた乾パンの記憶は、餓死と引き換えでもしないかぎりは口にしたくない、世の中にこれほどまずいものがあるのかしらかというくらいでした。去年のことです。ウン十年ぶりに口にする機会がありました。これが意外にイケタのです。世の中変わった!と実感しました。
似たような体験をした人間がいます。主人です。同世代ですから、乾パンのあの味も承知です。反応も私とおなじでした。そこでこんどの混ぜごはんも、家にもちかえりました。主人に試そうというわけです。
反応は予想以上でした。山男にとって、アルファ米に対する嫌悪は強烈なものがあるようです。"あんなもの、上(山)だから食える。下(平地)じゃ見るのもイヤだ"というのです。そこをなんとかなだめて、口に運ばせました。噛んでいた口元が止まりました。間をおいて一言、"悪くないな…"。精一杯の誉め言葉です。
私の中にあった「非常食」と「炊き出し」のイメージは変わりました。炊き出しと聞いて白ごはんだと思い、おかずに梅干しを持参した参加者が失笑を買っていましたが、五十歩百歩です。認識をあらたにさせられた訓練でした。
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