今週のレシピ

・ブライダルクラス(7月第1週)のメニューより

● 西洋ずし ●   442kcal.  塩分 2.2g
 西洋ずしの写真
 [材料]  -6人分-

・米3カップ
・水3.6カップ
◎合わせ酢
  酢大さじ5
  砂糖大さじ2
  塩小さじ2
・きゅうり小1本
・ハム3枚
・トマト1個
◎いり玉子
  卵2個
  砂糖大さじ2
  酒小さじ2
  塩少々
◎ボイルドチキン
  鶏胸肉100g
  玉葱・人参・パセリの葉
  セロリの葉
  塩・胡椒
  白ワイン1/4カップ
  水1/4カップ
・洋辛子
・マヨネーズソース
・パセリ

  [作り方]

  1. すし飯を作る。(3月第1週「春の花ずし」<ポイントはここ>を参照)
    炊きたての熱々のご飯に合わせ酢をうち、手早く混ぜ、味がまわったら団扇(うちわ)であおって冷ます。
  2. すし飯に飾る具
    きゅうり…板ずりし、長さ2aに切り、短冊切りにする。
    ハム…まわりを少し切り落として四角にし、横4等分、縦3等分に切る。
    トマト…1.5a巾に縦に切り、5_厚さの短冊切りにする。

    きゅうりの写真 きゅうり ハムの写真 ハム トマトの写真 トマト

    いり卵…厚手の鍋に材料、調味料を入れ、5〜6本の箸でよくかき混ぜながら湯せんで煎(い)り、平皿にあけて広げる。
    ボイルドチキン…平鍋に野菜を敷き、塩・胡椒をした鶏肉を皮を下にして入れ、白ワインと水をかけ、ふたをして蒸し煮にし、熱を抜いて薄切りにする。
  3. すし枠(「春の花ずし」<ちょっと一言>を参照)にすし飯を詰め、ふたで軽く平らにし、洋辛子を塗る。用意した具をならべ、ふたで軽く押しながら枠をはずし、上面をマヨネーズソースでデコレーションをしてパセリを飾る。
 
ポイントはここ

 
ちょっと一言

  • 今は「すしバー」があり、外国の人たちも日本人と同じように生の魚やイカ、タコ、貝などを食べるようになっています。30〜40年前、町のおすし屋さんに英語のお品書きがあって、ほとんどがサラダの材料でした。サラダの材料のネタなら食べられたのです。その当時母は、外国人にも気軽にすしを楽しんでもらえるように考えたのがこの「西洋ずし」です。
≪組み合わせメニュー≫
  ◎スープミネストラ(西洋ずしの残りのトマトを使う)
  ◎コーヒーゼリー
    
【野口料理学園】

塩ひとつまみ

■おもてなし

  • お客さまがいらして、成り行きでお昼か夕食をお出ししなければならなくなったとしましょう。どうしますか? @自分で作る、A出前をとる、Bそれともお店に食べに行く、大いに迷うところですよね。お客さまによりけりですが、いわゆる「知人」。それほど親しくもなく、かといって顔見知り程度でもないといった間柄とします。急いでテマ、ヒマ、カネを天秤にかけます。@はテマヒマかかって論外、ABはヒマカネ、ただし、Aはお客さまだけで済ませられるがBはそうはいかない。自分がでかける準備も要るというわけで、消去法からAに落ち着くでしょう。
    出前をとるとして、洋食は無理。中華も、ラーメン・ギョウザ・チャーハンは、家族ならいいけどお客様にはチョット…。と、これもまた消去法で店屋物の、すこしは奮発して「出前寿司」というところでしょうか。 
  • でも、ここまで思いを巡らす人はあまりいないでしょう。最初から判で押したように、お客さんには出前の寿司、が常套のようです。家人ではなく、文字通りお客さま扱いをしなくてなりませんから、特別なものをご馳走する必要があります。それが相手に伝わるように、安くないものをわざわざ取り寄せて、一人だけあるいは一緒にいただく。「いまお寿司がきますから」などと言って、届けられるまで待ってもらう時間にもじつは特別という意味が込められています。
  • 私自身何度もそんな経験をしています。成り行きでなくて、はじめから分かっていてもお寿司なのです。またか、と思いながら、ほかのメニューにしてくださいとも言えずご馳走に預かります。ご一緒ならまだしも、側にハベラレ凝視監督のもとでは味もあまりしません。私の職業柄、相手が気を使うのがよくわかってお気の毒といえばお気の毒なのですが。
    失礼のないよう、ぞんざいな扱いをしないように接するのがお客さまへのおもてなしです。もてなしの度合いを上げようとすれば格式ばって儀礼的になっていかざるを得ません。日常から遠ざかるほどランクはあがります。その家固有のしきたりもあるでしょうが、家では限界がありますから立派な会場を借りることになります。ますますエスカレートしていって際限がありません。
  • ここで視点をちがえてみませんか。特別扱いをしない、お客さま扱いをしないのが最高のおもてなしという考えもあります。距離をおけばおくほど丁重さが増すのとは逆に、距離をなくし、垣根をとりはらい分け隔てなくすることが一番のおもてなし。その家のふだんの飲食を共にし、家族の一員のように扱うのが最高の歓待というわけです。時間でいつものようにお昼や夕食を準備しなくてはなりません。だったらいっそ、同じ物を食べてもらう。手作りの料理を、一緒のテーブルについて食するのです。豪華である必要はありません。家族の人数が増えたぐらいの感覚で、鮭に納豆・おひたし、お茶漬けだってイーンデス。
  • 出前が悪い、店屋物、お寿司がまずいと言っているわけではありません。ワンパターンを考え直してみませんかということです。ワンパターンには、ユニフォームを着用しているような安心感があります。右ならえ、無難を好む日本人にピッタリの志向です。したがってさえいれば、大過はありません。でも、もっとちがったもてなし方をしてみたい人もいると思います。とくに相手ともっと距離をちぢめて親しくなりたいと願うなら、手料理をふるまって胸襟を開きましょう。料理の腕が知られてもいいじゃありませんか。至らないなりに、誠意はきっと伝わります。本当の自分、飾らない自分(こと料理に関してですが)をしってもらい、相手がどう反応を示すかで親近のバロメーターになります。親しいお付き合いができるとすれば、そこからでしょう。

§【ご意見、ご感想をお寄せください。ご質問もどうぞ。】 掲示板  ichiban@kateiryouri.com


ホーム月別レシピジャンル別レシピこれまでのジュニア 学園案内ケーキ屋さん掲示板