今週 の レ シ ピ |
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・フランス料理専科のメニューより
●ほうれんそうのキッシュ
[材料] -直径20cmタルト型1個分-
《パータフォンセ》 小麦粉 120g バター 60g 水 大さじ3 塩 少々 《中身 A》 ほうれんそう 150g ベーコン 40g(薄切り2枚) ◎下味 バター 小さじ2 塩 小さじ1/3 チーズ 30g 《中身 B》 全卵 1個 卵黄 1個 生クリーム 1/2カップ 牛乳 1/2カップ 塩 小さじ1/3 コショウ 少々
[作り方]
- 《パータフォンセ》
(1)小麦粉の中でバターを細かく刻み、水と塩を加えてまとめ、冷蔵庫で2時間から一晩ねかす。
(2)3mm厚さにのばし、タルト型(直径20cm)にしき、フォークで空気穴をあけて、冷蔵庫で固める。
(3)重石をのせて200℃のオーブンで10分位焼き、重石をはずして5分さらに焼く。
重石をのせて10分焼く 重石をとって5分焼く
- 《中身 A》
(1)ほうれんそうはゆでて2cm位に切り、よく水を切る。
(2)ベーコンを5mm角に切る。
(3)チーズは細かく刻んでおく。
(4)(1)(2)をバターで炒め、塩味をつける。
ベーコンを炒めてからほうれんそう ほうれんそうを炒めて味付け
- 《中身 B》
ボールに材料を合わせ、よく混ぜる。- 先に焼いておいたパータフォンセの器に、中身Aを均等に敷き、上から中身Bを流し込み、160℃くらいのオーブンで40〜50分焼く。
準備完了 中身Aを敷く 中身Bを流し込む
- 焼きあがったら型からはずし少しだけ熱を抜き、温かいところを供する。
ポイントはここ
- パータフォンセの作り方は「アップルパイ」の「生地」つくりをを参考にしてください。ただし、中身が塩味ですから、生地には砂糖は入れません。
- 型に入れたパータフォンセを空焼きしてください。液体の中身Bを入れた状態はパータフォンセが焼けにくいと思います。また、パータフォンセは200℃のオーブンで焼くとバターがとけて粉にさっと吸収されてさくっとなります。卵はあまり高温で焼きたくはありません。だから、先にパータフォンセだけを空焼きしておきたいのです。
- ほうれんそうはおひたしで食べるよりはずーッと短く2cm位に切ってください。ベーコンも5mm角と小さ目がいいでしょう。仕上がったものを切り分けるとき切り口がきれいです。
- ほうれんそうは必ず、よく水気をとってください。(もちろん湿り気はありますが・・・)
- ベーコンを炒めて白っぽい脂分がすきとおってからほうれんそうを加えてさらに炒めます。ベーコンを先に香ばしく炒めてカリッとさせておけば、ほうれんそうの残っている水気も気になりません。
- チーズの種類はお好みですが、グリエールチーズがこくがあっておいしいと思います。ただ、焼いているときのにおいは強烈なので、慣れない方は、ピザ用のチーズなど使ってみてください。
- 中身A・Bとも、下味を忘れずに!
- 中身Bを流し入れたら、すぐに焼いてください。パータフォンセは空焼きしてありますが、なるべく中身Bが浸み込まないようにしたいのです。
- 焼き上がりは好みですが、少なくとも包丁で切ったとき、切り口から中身が流れないように焼いてください。
- 焼き上がったら、すぐに型から出して、荒熱をとりますが、温かさが残っているうちに召し上がってください。それが、家で手作りするよさです。
ちょっと一言
- フランス語で「キッシュ」の語源はドイツ語の「クーヘン−お菓子」からきていますが、今ではパイ生地に卵液を入れて焼いた「オードブル」として有名になっています。
- 「キッシュロレーヌ」(ジュニアクラス参照)はロレーヌ地方のキッシュの意味で、ハム、ベーコン、グリエールチーズを入れて、卵液といっしょに焼いたものです。卵液はそのままで、中身をほうれんそうにしましたが、やはりおいしさのためにはベーコンとチーズは欠かせないと思います。
- 初めてフランスで「キッシュロレーヌ」を口にしたのは今から39年前の夏、ベルサイユの語学学校に通っていたとき。その学校のいろんな国からの留学生たちとホームステイ先のフランス人家族もいっしょに、何度かに分けて「ロワール川沿いのお城めぐり」に出かけました。いつもホームステイ先のママがサンドウィッチを持たせてくれました。みんなでおべんとうを交換して食べたりもしました。そのとき、いただいたのが「キッシュロレーヌ」、感激しました、おいしくて!
そのとき知って驚いたのはフランスには「お惣菜屋さん」が意外に?多いことでした。「キッシュロレーヌ」も直径10cmくらいの小さいものから30cmはありそうな大きなものまで丸ごとも、切り分けても買えたと思うのですが・・・
もう一つ、その店で私の目を釘付けにしたのが「ジャンボン」。天井から豚の足そのままがつるされているような「大きなハム」。頼むと何枚でもカットしてくれました。そのおいしさも思い出です。
【野口料理学園】
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