今週のレシピ

・ベーシッククラス(2月第4週)のメニューより

● カリフラワーのピクルス   43kcal. 塩分0.6g

カリフラワーのピクルスの写真 [材料]  -6人分-

・カリフラワー200g(正味1/2株)
◎A
  小麦粉大さじ1
  水5カップ
  塩少々
  (酢大さじ1)
・玉葱1/2個
・赤唐辛子1本
◎漬け酢
  酢大さじ5
  砂糖大さじ2.5
  塩小さじ2/3

[作り方]

  1. カリフラワー…根元から葉を切り離し、小房に分ける。水に小麦粉大さじ1を振り入れて、煮立て、塩(酢は必要に応じて)を加え、その中で茹(ゆ)でる。
    玉葱…薄切りにしてさらす。
    赤唐辛子…輪切りにする。
  2. 漬け酢を作り、玉葱と赤唐辛子を混ぜておき、茹でたて熱々のカリフラワーを加えてよく混ぜ、漬け込む。

ポイントはここ


念のため

  • 茹でるときに加える小麦粉は、カリフラワーのアクをとってくれます。また、表面の組織を保護してくれます。それに、熱湯になってから酢を加えると、白く歯ごたえよく茹であがります。ただし、酢の味が残りやすいので、シチューやグラタンなどの下茹でには不向きです。サラダ、ピクルスの場合はよいでしょう。

ちょっと一言

  • カリフラワーは、花を咲かせずに結球させたキャベツの変種です。栽培することにより改良されてできました。乳白色や紫色の花の花蕾(からい=つぼみ)を食用にします。
  • 色が白く形が丸く、花蕾がすき間なくつまっているものがよいもので、さらにずっしりと重く、充分水分を含んでいることが品質のよさにつながります。
  • 茹でたほうが、生のままよりも鮮度が保てますので、買ってきたらまず茹でてください。でもその前に、何の料理にどう使うかを決めておきましょう。
    サラダ、グラタン(3年目2月第3週「カリフラワーのグラタン」参照)、シチュー、中華の炒め物など、調理したらすぐ食べるものに使う分を取り分け、残りは、茹でたての熱々をピクルスにして保存してはどうですか。
    1個のカリフラワーを、おいしく新鮮なうちに調理することに心がけてください。

≪組み合わせメニュー≫
◎ピクルスはそのまま前菜にしたり、カレーライス、ハヤシライスなどの薬味として添えたり、サンドウィッチのフィーリングなどにします。
    
【野口料理学園】
塩ひとつまみ

■ちょ〜甘い!
  • 先週、有名なリオのカーニバルがありました。「ブラジルまでカーニバルを見物にいくんだけど、これには気をつけなさいっていうものある? 」。本場で生のサンバを観たいという知人から、4度ほどブラジルに行ったことのある私は、出発前のアドバイスを求められました。
    「そうねえ。治安の悪さはさんざんいわれてるでしょうから…。じゃ、コーヒーに気をつけて」「えっ、コーヒー?!」怪訝な表情です。「なんでまた、毒でも入ってるの?」そう訊いてくるのも当然です。
    「まさか」「じゃ、なーに?」「濃さと甘さよ」「それなら大丈夫、ヨーロッパでウインナ―もエスプレッソも経験済みよ」「濃さはそうでしょう。でもあの甘さには参ると思うわ」。
  • 私は自分の経験から言いました。ハンパな甘さではありません。はじめて口にしたときは正直、卒倒しかけました。バールとよばれる立ち飲みスタンドで飲むのですが、一気に飲むんだよと言われて、その通りにしました。デミタスなのでそれは可能です。瞬間、あまりの甘さに立ちくらみが起きそうでした。砂糖はすで入っていました。しかし、これほどとは…。自分で入れるなら加減したのですが、お店でまとまった量をつくるとき、いっしょにコーヒーの中に入れてしまうのです。特別に甘くしているわけではありません。ブラジルでは万人向きの標準的な砂糖の量といってよいでしょう。でも、甘党でない私には耐えられない。いくら砂糖が安くていっぱいとれるからといって、入れすぎですよ。無茶だと思いました。ところが、そうでないと分かったのです。
  • ご存知の方も多いと思いますが、ブラジルの代表的な料理といえば、肉食べ放題のシュラスコ、それに豚肉や牛の乾肉と豆をごった煮にしたフェイジョアーダ。どちらも高カロリー、高タンパクです。調理に砂糖は用いませんから、たらふく食べたあとで、これに見合う糖分を摂らないことには味覚や栄養、消化のバランスを欠いてしまいます。ご安心あれ、ボリュームでもこってり感でも主菜に負けないデザートがひかえています。ケーキしかり、アイスクリームしかり、トロピカルフルーツしかり、で、さいごを極め付けの濃く甘いカフェが〆て、ご破算となるわけです。これで動かなかったら太る一方ですが、サンバとサッカーに発散、これもちゃんと帳尻が合うようになっています。
  • 西洋料理では砂糖はほとんど使いません。デザートで補います。反対に日本料理では砂糖は必須。つや、焼き色、しっとり感をだすなどに欠かせませんから、大概のものに入ります。つまり日本人は、普段の食事から糖分をしっかり摂っていることになります。欧米人が食べるようなデザートは「激甘」に感じるのです。ブラジルは肉・コーヒー・砂糖、三拍子そろって豊富なせいか、量といい味といい、どれも突出しています。とくにコーヒーは見た目から苦さは用心しますが、甘さまでは想像できません。予備知識もなく食事なしでいきなり飲んだのでは、大げさでなし、私のようにひっくり返る恐れは充分にあるのです。
  • 昨今、「塩分ひかえめ」と対をなすように「甘さひかえめ」が合唱されて、砂糖も“悪者あつかい”です。いずれも摂りすぎは禁物ですが、ひかえすぎも禁物です。ことにダイエット効果をねらうあまり糖分を目の敵にしては、エネルギーが作りだせず疲労がたまって、これまたひっくり返ってしまいます。近ごろ日本人に元気がないのは、塩・砂糖を必要以上にひかえているせいではありませんか……。

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