今 週 の レ シ ピ |
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当学園は今週(3月25日〜3月30日)は春休みとなります。[特集] 眠っていませんか、有能な助手たち
張り切って買って、二、三回使って上手にできない⇒これってムズカシイ⇒わたしには向いてない⇒邪魔⇒眠らせてしまう。ナンテもったいない! もう一度、説明書を出し、よく読んで、立派な助手にしてください。(4回シリーズ)1.圧力鍋…こわがらないで!
2.電子レンジ…温めるだけじゃない! (5月)
3.ミキサー…フル回転させて! (7月)
4.小物類…わたしたちも忘れないで! (10月)1.圧力鍋
こわがらないで!
圧力鍋は、従来の鍋に比べて調理時間が短く、燃料費が節約でき、とても経済的です。そのうえ、密封して調理をするため栄養分を逃がさず、風味をそこなわず、おいしく仕上げることができます。
こんな合理的な調理器具ですが、多くの人が「眠らせて」しまっているようです。圧力がかかり、高温になると「シュッ、シュッ」と音がしてきますが、その音で爆発しないかと不安になるといいます。どんな道具、器具、器械でも同じですが、まずはよーく「仕様(用)書」を読んでください。正しい使い方を理解すれば、きっと自由自在に使いこなせます。そして、手放せなく…まさに「有能な助手」となるのです。◎基本を身につけ、上手に使いこなしましょう。
- 材料の大きさ、硬さをなるべくそろえること。
- Aに見合った水や煮汁の分量を把握すること。
太さをそろえる 水の分量に注意
- 圧力がかかるまでは中火、シュッシュッと音がして圧力がかかったら弱火にし、そこから加熱時間を計ること。
◎調理の目的に応じて「茹(ゆ)でる」「煮る」「煮込む」「炊く」「蒸す」などの道具として使用できます。
圧力鍋ゆえに、次の点に充分気をつけてください。≪こんな料理に圧力鍋が実力発揮≫
- 短時間で調理できる利点から、一度にたくさん作りたくなりがちですが、これはとても危険です。材料や水の量を、鍋の深さの2/3以上入れないこと。
- 豆類のように、煮炊きによって分量が増す材料の場合は、豆や水、調味料を含んだ量を、鍋の1/3以下にすること。
- 使用しては危険な材料もあります。
▽重曹のように、急激に熱反応して発泡するもの。
▽多量の油は、高温のため油が噴きだす危険。
▽のり状になるもの。(シチューやカレーなどは、材料だけに圧力をかけ、ふたを開けたままルーを加えて煮込んでください)- 火からおろしてすぐや、途中で味をみたいときは、鍋を水で冷やし、充分に圧力を下げて、ふたが無理なく開く状態を守りましょう。
塩 ひ と つ ま み |
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■春よ春
- 日本全国、ことしは春の到来が記録的に早いようです。
「センセー、最低これだけはなきゃっつう料理の道具、教えてくださーい」
ここにも春の訪れが待ち遠しい人がいました。近々結婚をひかえている生徒さんからの質問です。あっけらかんとした物言いといい、金髪の頭といい、ギンギンの今どきの娘(こ)です。でも、見かけに惑わされてはいけません(?) 一年間、休まずに皆勤でがんばり通しました。
それはともかく、こうした場合、まず生徒さんの方から列挙させます。事前にそれなりに考えているものです。包丁、まな板から始まって一通り挙げたあと、意外に気が付かないでいるものを、こちらからアドバイスするようにしています。- たとえば、さらしの木綿のふきん。食器などを拭くだけなら化繊でもかまいませんが、こしたり、さらしたりするのに威力を発揮します。玉子豆腐や茶碗蒸しの玉子液、寒天液、また出汁(だし)などをこす時とか、魚の身や玉葱、日本葱をさらす時に必要です。
万能バサミ、これも1個あると便利です。ひも、袋、紙など一般的に物を切るほかに、魚の尾や背びれ、カニの殻などを処理するにも使えますし、栓抜きになったり、缶のふたをこじ開けたり、胡桃(くるみ)を割ったりと、万能の名に恥じない働きをしてくれます。
おなじ万能もので、万能ザルも便利な道具のひとつです。粉をふるったり、野菜などの水切りに使うほか、さきほどの手ぬぐいのふきんをのせて、スープストックや出汁をこす時に用います。
穴杓子(あなじゃくし)も見落としがちです。アク取りのほか、小さな茹(ゆ)で物をすくうのに使います。グリンピース、えんどう、もやしなどを茹でたあと、さらに続けてほうれん草、白菜、春菊など茹でたい時、いちいちお湯を捨てないで使うようにすれば、時間と手間の短縮、ガス・電気代の節約になります。- いろいろ挙げればきりがありませんが、あとは予算、環境、料理の腕前などもろもろの条件でアドバイスの内容も変わってきます。そして、さいごに次のようにダメを押すことを忘れません。当学園の料理の基本は、「ハカる」です。大さじ/小さじ、計量カップ、タイマーを「隠れた三種の神器」として肝に銘じさせます。ふだんのお稽古でも、頻繁にでてきます。これなくしては不安で料理ができない、というくらい多用します。これを使っているかぎり、大きな失敗はないはずだからです。
- せめてこれだけは、というのと反対に、せっかく必要と思って手に入れたのに、有効に使われないで眠っている道具があると思います。(今週から1年間4回シリーズで、「眠っていませんか、有能な助手たち」として特集していきます)
筆頭に挙げたいのは、圧力鍋。短い時間で料理ができるからと購入しますが、使いこなせないでそのままになっているという人が少なくありません。短時間といっても、その加減がつかめないのでしょう。肉、じゃがいも、豆など、時間を誤ってくちゃくちゃにしてしまいがちです。シュッ、シュッという耳慣れない圧力音に恐れをなしてか、二度と使いたがらないようです。
次に、電子レンジ、オーブン、パン焼き器。それぞれ別個に揃えている人もいれば、1台で複数の機能を備えたものまでいろいろですが、「お菓子を作りたい」が共通目的です。でも、シュークリームの皮がふくらまないとか、スポンジケーキが売っているようにフワフワにならないとかで、あきらめてしまってはいませんか。- こうした機器類を上手に使いこなすには、圧力鍋もそうですが、まず説明書をしっかり読むこと。これが最良にして最短の術です。たとえ失敗しても、説明書にもどってその原因をつきとめること。そしてそれをもとに二度、三度とやってみること、これらが大切です。
水ぬるむ春です。寒さで縮こまっていた頭と心と体を、思いっきり伸ばしましょう。あなた自身だけでなく、眠らせている有能な助手たちも起こしてあげましょう。
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