今 週 の レ シ ピ |
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・ベーシッククラス(4月第2週)のメニューより●軟溜丸子(肉だんごのあんかけ) 232kcal. 塩分1.3g
[材料] -6人分-
・豚挽(ひ)き肉 300g ◎A 卵 1個 水 大さじ1 酒 小さじ1 塩 小さじ1/2 ・揚げ油 3カップ ◎B 中華出し汁 1カップ 醤油 大さじ2 砂糖 大さじ2 酢 大さじ1 片栗粉 大さじ1 ・日本葱 長さ15a位
[作り方]
- 直径20〜24a位のボールに、豚挽き肉とAを入れてよく混ぜ、直径2.5a位のだんごに丸めて、油で揚げる。
- 直径18aの鍋にBを入れて、煮立て、1の肉だんごを加えてゆっくり煮込み、タレをからめる。
- 日本葱で長さ4a位のさらし葱を作り、盛り付けた肉だんごの上にのせて仕上げる。
ポイントはここ
- 豚挽き肉にAを加えて混ぜるときは、自分の手を泡立て器のつもりでよく混ぜます。挽き肉とAの混ざり具合が、指を通して確認できます。このように木杓子、ヘラ、菜箸(さいばし)などとは比べられないほど、「手」は大切な道具です。
- この肉だんごには、つなぎの卵と酒、塩だけしか入っていません。手で混ぜていくと、だんだんしまってきます。ここで「水」が大切になってきます。この水を加えることで、肉だんごがやわらかく仕上がります。
- 揚げ油の温度は、170℃位で用意します。
- 両手に、サラダ油をよくぬります。肉だんごのもとを1/6量左手にとり、1/4位を親指と人差し指の間から握りながら出します。それを右手でとり、その中でころがして丸くし、揚げ油の中に揚げ鍋のふちをすべらせて入れます。
握って出す 右手でとる 手の中で丸める
- 手際よく肉だんご24個を揚げ油に入れ、箸でころがしながら、全体がおなじ色になるように揚げます。
- Bを鍋に合わせ、木杓子で混ぜながら火にかけ、とろみをつけます。その中に肉だんごを加え、弱火でゆっくり、タレが肉だんごにからまるまで煮込みます。
- 肉だけのだんごですから、濃厚な味です。日本葱を薬味として、口の中をさっぱりさせてください。
日本葱は長さ4a位に切り、縦に割って中をとり、白い皮の部分だけを細いせん切りにします。ふきんに包んで、水道の流し水でよくさらし、水気を切ります。さらし葱の切り方 さらした後
ちょっと一言
- この肉だんごは、豚挽き肉だけで作る基本形です。少し多めに作っておいて、つぎのような料理の素材として使ってみてはいかがですか。
○五目寄せ鍋…野菜や貝類、エビなどといっしょに、スープで煮ながら食べます。
○肉だんごと野菜のうま煮…炒めた野菜といっしょに、薄い塩味をつけて八宝菜風(初年度11月第2週)に仕上げます。
○酢豚風…「酢豚」(初年度9月第3週)の肉の代わりに、肉だんごを使います。
○肉だんごのスープ煮…椎茸、日本葱、青味(さやえんどう)の入ったスープに、肉だんごを加えます。
≪組み合わせメニュー≫
◎うずら卵のスープ
◎豆腐ともやしの炒め物
◎春菊のピーナツ和(あ)え
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み |
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■クチとクツ
- 料理を教えるには「口」がモノをいいます。おいしい食べものを口から入れてもらうと同時に、うまいことばを口から上手に発してお稽古を進めていきます。おいしいものは文句なしに歓迎されますが、ことばはそうはいきません。人によって受けとりかたがまちまちです。ですから、ことばづかいには心をくだきます。
- 当学園には、下は6歳の幼稚園児から上は77歳の熟年者まで、巾の広い年齢層の生徒さんが通っています。小中学生中心のジュニアクラスは問題ありません。年齢、学年に差(先輩・後輩)はあっても、全員が「学生」という同一の職業(?)についていますから、私が目線を彼らのレベルにあわせれば、コミュニケーションはスムーズにはこびます。ことばも、あらたまってなにかを説明するときに「です・ます」をつけて注意を喚起するぐらいで、会話に敬語はナシです。
- 大人は年齢、性別、職業、性格、人格いろいろで、一様にはいきません。ジュニアの延長のような友達感覚で話す人もいれば、それなりに敬意をはらって「です・ます調」でいかないとしっくりしない場合もあります。ひとりの人でも、ときに友達ことば、ときに「よそいきことば」とつかい分けることがあって、これもまた一筋縄にはまいりません。つまり、つねに「対人距離」を測りながら話をしているところがあります。日本社会における人間関係の機微が、みごとに日本語にも反映されています。
- もうひとつ、見逃してはならないことがあります。「靴」です。当学園では、靴を脱いでスリッパに履き替えてもらいます。どこでも行なわれているごく一般的な日本の生活習慣ですが、実は7年前まで約30年間は靴のまま、いわば洋式で授業をしてきました。現在地に移るに際し、教室を大改造しましたが、和式にするか洋式にするかでもめました。主人はこれまでとおなじ靴そのままの「土足スタイル」(響きは悪いのですが)「靴スタイル」を主張、私は反対に「上履きスタイル」「スリッパスタイル」を断固主張して譲りませんでした。調理師養成ではなく、家庭料理の学校ですから、少しでもアットホームな雰囲気をめざしたのです。「厨房」や「調理室」ではなく、「台所」により近い環境にしたかったのです。
- 移転して開口一番、「これのほうが落着く」と主人は言ってくれました。靴の履き替えはわずらわしいに違いありません。ダイレクトに出入りするほうがずっと合理的です。でも、履き替えることで物理的に窮屈な型わくから足を開放してあげられるし、靴のまま包丁をにぎるよりも、スリッパのほうがわが家に帰って裃(かみしも)を脱いだという安堵感があるようです。引っ越しによって、両方に通うことになった生徒さんにも、やはりスリッパスタイルは好評でした。さらにもうひとつ、大きい声ではいえませんが、お掃除がたいへん楽になりました!
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