今 週 の レ シ ピ

・ベーシッククラス(4月第2週)のメニューより

●揚げワンタン   1個につき(タレも含めて) 42kcal.  塩分0.3g

揚げワンタン [材料]  -30個分-

・ワンタンの皮30枚
・中身
  エビ(ブラックタイガー)6尾(60g)
   ◎A
     酒小さじ1
     生姜(しょうが)汁小さじ1/2
     塩小さじ1/4
     片栗粉小さじ1
・揚げ油
・甘酢あん
  ◎B
    砂糖大さじ3
    醤油大さじ2
    酢大さじ1
    トマトケチャップ大さじ1
    酒大さじ1/2
    片栗粉大さじ1/2
    中華出し汁1/2カップ

[作り方]

  1. ワンタンの皮は、市販品を購入する。
  2. エビは背わたをとり、殻をむき、こまかく切ってからすり身にし、Aで調味する。
  3. ワンタンの皮に1を包む。
  4. 170℃くらいに熱した油で、カラッと揚げる。
  5. 鍋にBを合わせ、火にかけ、甘酢あんを作る。
  6. 揚げたワンタンに、甘酢あんを添える。
ポイントはここ
ちょっと一言
  • 揚げワンタンの中身は、エビのすり身だけでなく、豚肉、鶏肉の挽き肉(ひきにく)に味付けしたもの、野菜やキノコのみじん切りを炒めて味付けしたもの、チーズの角切り等々、工夫次第でいろいろできます。
    また、包みかたも羽根つきの「はね」、オタマジャクシのような形など、色々工夫してみてください。

    ☆中身「チーズ」形「はね」

    はねワンタン    ワンタンの皮の中心にピッツァ用のとけるチーズを丸めてのせ、はねの形になるように包みます。
       170℃くらいに熱した油で、カラッと揚げます。

    チーズを丸めてのせる はねのように包む カラッと揚げる

    ☆中身「カニかまぼこ・カイワレ大根」形「オタマジャクシ」

    オタマジャクシワンタン    ワンタンの皮の端にカニかまぼこ2cmくらいとカイワレ大根2cm位に切ってのせます。
       対角線で折って端に水をつけて折りたたみます。裏側に水をつけて2つに折るようにして形をととのえます。
       170℃くらいに熱した油で、カラッと揚げます。

    皮に具をのせる 対角線で折り、端をたたむ

    水をつけて2つに折る カラッと揚げる

≪組み合わせメニュー≫
    
これに、ちょっと一言
もうちょっと一言
  • 私は点心用の皮、「水餃子」「焼き餃子」「春巻き」「シュウマイ」は小麦粉を水や熱湯で練って自分で作っています。できれば「ワンタン」の皮も作りたいのですが・・・実は私が好きな「ワンタン」の皮は小さいころから近所の製麺所で買ってきた「かん水」で練った、中華麺と同じ黄色い色をしていて独特の風味のあるもの。「かん水」は簡単には手に入らないのと、扱い方もてがかかるもの。なんでも挑戦したい私ですが、「ワンタンの皮」と「中華麺」はお気に入りの店で買っています。
    スーパーの「皮」の売り場にあるのはたいてい「白いワンタンの皮」でサイズが少し小さめ、この揚げワンタンには大き目の黄色いのが最適です。
    私のお気に入りの「ワンタンの皮」は「内田製麺株式会社」で買っています。HPの商品案内には「ワンタンの皮」は載っていませんが、お店に行けばいつでも「500g」から買えます。
    【野口料理学園】
    塩 ひ と つ ま み

    ■井戸端会議 

    前に、ジュニアクラスに通う子供たちのことばを紹介したことがあります(『ジュニアクラス(つづき)』参照)。「料理教室って、予習・復習それに宿題も何もないから好き」。学習塾をはじめ、ピアノでも習字でもソロバンでも、予習しなさい、復習やった? 宿題はないの、と口うるさく小言のように親から"責められる"子供たち。料理はそれがないから気楽で楽しい、ということのようです。

    これはどうやら子供に限ったことではなさそうです。じつはお母さんたちにとっても、似たような事情があります。陶芸、俳句、手芸、油絵、語学などのカルチャースクールで、予習や宿題(課題)の必要な科目は少なくありません。その点で料理は、ジュニアクラスではないけれど、宿題という拘束のない身軽さと、お稽古中は適当におしゃべりもできるといった気軽さが"魅力"のようです。

    小学1年の子連れで料理講習にでかけたお母さんが、あとでその子供に言われたそうです。「お母さん、お勉強といったのに、いっぱいおしゃべりしてたよ」。ふだんから子供には、お勉強のときはしずかに先生の言うことをちゃんと聞くものよと言い聞かせていました。それが、自分は料理のお勉強と言いながら、まわりの人とおしゃべりばっかりでイケナインダというわけです。イッポン取られましたね、お母さん。

    お稽古の冒頭、30分ほどの説明時の私語は慎んでほしいですが、実習では、手順がしっかりしていればおしゃべりは構いません。厳禁とする先生もいるでしょうが、私は無言で失敗なくやられるよりは、にぎやかに楽しくをモットーに、ミスも勉強のうちと、よほどのことがないかぎりおしゃべりは規制しません。

    ですから、試食のときはまさにフリートーキング。予定時間を超えることはふつうです。生徒さん同士、あるいは私が加わって話に興がのれば、30分、1時間はあっという間にすぎてしまいます。既婚、未婚、主婦、OLなど、年齢や職業さまざまな人が通ってきますから、話題には事欠きません。世相にかぎらず恋愛、結婚、嫁姑の問題、親の介護など、深刻で切実、濃密な人生相談的なお話もしてしまいます。

    生徒さんの方でも、調理技術の習得だけが目的ではなさそうです。1年コースを2巡以上受講している人が何人かいますし、なかには月1回のコースですが、13年にわたって通いつづけている奥さんが2人います。おなじメニューを何度やったかわかりません。マンネリなどという生やさしいものではありません(笑)。ときどきはテキスト以外の新メニューを加え、こちらも勉強になりますが。

    二人の生活の中では、料理のお稽古は完全に習慣化してしまっているのでしょう。いつもの時に、いつもの場所で、いつもの人と、いつものように料理したり食べたりおしゃべりがしたい。いわば井戸端会議にも似た感覚なのでしょう。たぶんに、"癒し"的な要素です。「先生、お願いだから、もう来ないでって言わないでね」と"くぎを刺され"、"懇願"されつづけて今日にいたっています。

    他に目的の変わったところでは…。前園長の時代、学園外で行われる単発の講習会に、わざわざ駆けつける卒業生がたくさんいました。料理がお目当てではありません。「先生のお話が聞きたくて」とあつまったものです。先代は、料理を教えるコツは話術にあり、というほど話が上手でしたから、噺家(はなしか)さんの高座か、お坊さんの説法のような達者な話芸で、聞く人を惹きつけていました。名人芸といってよいでしょう。私の目標でもあります。

    高度情報化の現代です。料理をおぼえるには、本、雑誌、新聞、テレビと媒体はたくさんあります。そんななかで、おなじ場所にあつまって一緒にお稽古をする意味はといえば、生身の人間の直接的なふれあいということができるでしょう。料理という共通の命題のもとにあつまった個性は、学ぶ教えるの立場を問わず、人生の貴重な時間を共有します。料理を通して、多少なりとも響きあうもの、吸収できるものが、こうした機会に見出すことができたとしたら幸いではないでしょうか。


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