今 週 の レ シ ピ |
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・アドバンスクラス(11月第3週)のメニューより●ライスコロッケ クリームソース添え 400kcal. 塩分1.8g
[材料] -6人分-
◎A 米 3合 水 3と1/4カップ ◎B 塩 小さじ1.5 バター 大さじ2 卵黄 1個分 ◎C 小麦粉、卵白、パン粉 ・揚げ油 ◎ホワイトソース バター 大さじ2 小麦粉 大さじ2 牛乳 1カップ スープストック 1カップ 塩 小さじ2/3 胡椒(こしょう) 少々 うまみ調味料 少々 生椎茸(なましいたけ) 3枚 玉葱(たまねぎ) 中1/2個 ・パセリ 少々
[作り方]
- 普通の白いごはんを炊き、熱いうちにBを加え、よく混ぜる。
- 1で、18個の俵型のおにぎりを作る。
- 2に小麦粉、卵白、パン粉を順につけて、揚げる。
- ホワイトソースを作る。
厚手の鍋にバターを溶かし、みじん切りの生椎茸(なましいたけ)と玉葱(たまねぎ)を炒めたあと、小麦粉を加えてさらに炒め、牛乳、スープストックを加えてのばし、味付けをする。- 皿に4のホワイトソースをしき、3のコロッケを盛り、パセリのみじん切りをふって仕上げる。
ポイントはここ
- 焼き立ての熱々ごはんに、手早くBを混ぜてください。塩は手にとって、ごはん全体に行きわたるように振り入れてください。
- コロッケの形はいろいろありますが、ここでは俵型(ワインのコルク栓の形)にしてみました。(「塩ひとつまみ」の93.不思議な具を参照してください。)
- 小麦粉、卵白、パン粉の順に、握ったごはんにつけます。小麦粉は余分な分はよく落として、うっすらつけます。卵白は箸(はし)でよく切って、牛乳または水をすこし加えてつけます。パン粉は、つけてから手でしっかり握ってください。
粉はうっすら 卵白をつける パン粉をつけて握る
- 油の温度は180℃位、まわりにつけた小麦粉、卵白、パン粉に火が通ればオーケーです。
- 椎茸(しいたけ)と玉葱(たまねぎ)を入れたクリームソースを、1つの鍋で作ります。たくさん作るときは少々無理ですが、5〜6人分なら充分可能です。
直径15cm位の厚手の鍋にバターを溶かし、みじん切りの椎茸と玉葱を弱火で色をつけないように炒めます(1)。玉葱が透き通ったら、小麦粉を一度に加えて(2)、さらに鍋底に薄い粉の膜ができるまで炒めます(3)。牛乳とスープストックを加えて強火にし(4)、煮立ったら塩・胡椒(こしょう)で味をととのえます。
(1) (2) (3) (4)
- すこし濃度の薄いソースを作りましたので、皿にしいて、その上にコロッケを盛り付け、パセリのみじん切りを少々振りかけました。
ちょっと一言
- 3合の米で18個のコロッケにした場合は、2〜3個で主食になります。中にグリエールチーズ、小さく切ったソーセージなどを入れて小さく握って作ると、オードブルにもなります。また、魚や肉料理の付け合わせにもなります。
- ソースとしてタルタルソース、生クリームを加えたヨーグルトソース、トマト系のソースなどもいかがですか。
- 冷たいごはんがあるときは、電子レンジで充分熱くして使ってください。
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み |
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■“大人”になった!ジュニアクラスのSちゃんは中3です。小学2年から通っています。あと4ヶ月で高校生。ということは、これでジュニアクラスは卒業となり、7年半通う勘定です。よく続いたものです。Sちゃんは最初、今は大学生のお姉ちゃんと来ていました。お姉ちゃんも小2から中3まで通っていました。(「ジュニアクラス」の中のCちゃんです)
Cちゃんは落ち着きがなく、手がつけられないほどやんちゃで、いつもわたしたちを困らせていました。ところが、妹がくるようになって変わりました。面倒ばかりかけていたのが、面倒を見る側になったのです。その変貌ぶりには驚いたものです。
妹のSちゃんは、お姉ちゃんとは正反対の無口でとてもおとなしい子です。おとなしすぎて、手がかかることではお姉ちゃんに負けていません。嫌がって、乗ってきた車から降りようとしなかったり、教室の隅で泣いていたこともありました。末っ子のせいか、甘えん坊でわがままなのです。
お姉ちゃんが高校に上がってクラスを卒業したときは、いっしょにSちゃんも止めるだろうと思っていました。それが意外や意外、続けてくるじゃありませんか。でも、あいかわらず自分の世界に閉じこもって、みんなとは打ち解けませんでした。
高学年になっても、いじけることが多く、低学年の生徒たちのために手伝ってあげてねと頼んでも、「えーっ、なんで私が」みたいな、非協力的な態度をとっていました。お稽古は休まずきていましたが、依然としてだまりこくって、たのしいのかたのしくないのか…そもそも料理そのものに興味があるのかないのか、さっぱりわかりませんでした。
ところがです。この子もお姉ちゃん同様、劇的な変身を遂げました。中学になってからでした。わたしがみんなに向かって「きょうは、シイタケはせん切りにしますよ」と説明していると、彼女が「シイタケはそぎ切りじゃないの」とポロリと口にしたのです。
あらっと思いました。というより、びっくりです。ちゃんとおぼえていてくれた。シイタケは何度か出てきました。中華料理のそぎ切りでした。そのときは初めての日本料理で、せん切りだったのです。イヤイヤ習いにきているとばかり思っていたのに、しっかり頭の中に入れていたのです。
その頃です、小1の女の子が新しく二人加わりました。これを契機にガラリと変わりました。お姉ちゃんがそうだったように、Sちゃんもみごとに自分の殻を突きやぶりました。その子たちの面倒を見るようになりました。自分だけの世界から、周りにも目が向けられるようになったのです。近頃は、年齢からいっても経験からいってもクラスの最上級生として、一目置かれる存在となりました。本人もまた充分それを承知しているようです。
まず、早く来るようになりました。以前だったら、ぎりぎりかよく遅れてきていました。今は月1回のお稽古が待ちきれないようです。すべてが積極的になりました。
たとえば、先週は「ホイルケーキ」のお稽古でした。来た子たちから順々に準備に入ります。早めに来ていたSちゃんは、自分の分はサッサと済ませると、後から来た小学1、2年の後輩たちのために、いっしょになって粉や砂糖、バターの分量を計ります。生地を練るにもつきっきりです。ベーキングパウダーなど小さじ1/2で、小さい子にはちょっと面倒ですが、手取り足取り、じつに上手に指導しています。今や立派な助手さんです。
7年以上やっていますから、おなじメニューが出てきます。前回はうまくできなかったので、今度はこうやろうという気持ちが見て取れます。それを後輩たちに伝えているようです。片付けなど、率先してやってくれます。帰るときも、調理台や流しを見渡して、やりのこしがないか、チェックしているのがわかります。
感心したことがあります。低学年の子というのは、2時間のお稽古の間はどうしても飽きっぽくなるものです。作業が終わってしまうと、手持ち無沙汰から、かたまっておしゃべりをしたり、なかにはゲームボーイに興ずる子もでてきます。先週のSちゃんは機転をきかせてくれました。残っていた材料をかき集めて、「さあ、みんなで食べる分をもう1回作ってみようね」といって、時間をもてあまし気味な子供たちとしっかりオサライをしていました。これまでのSちゃんでは想像もできなかった行動です。“大人”になった! と感じないわけにはいきませんでした。
姉のCちゃんとSちゃんが姉妹だからというわけではありません。ジュニアクラスでは、多かれ少なかれ似たような変化を見せる子供はめずらしくありません。お稽古を通して、当然のことですが、子供は料理の技術だけではなく、人間として成長をとげていくものだとあらためて思わずにはいられません。
§【ご意見、ご感想をお寄せください。ご質問もどうぞ。】 ichiban@kateiryouri.com
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