今 週 の レ シ ピ |
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・ベーシッククラス正月料理のメニューより●わかさぎの香り漬け 50kcal. 塩分0.9g
[材料] -6人分-
・わかさぎ 100g 塩 少々 小麦粉 適宜 ・日本ネギ 5cm ・唐辛子(とうがらし) 1本 ◎漬け汁 醤油(しょうゆ) 大さじ2 みりん 大さじ1 酢 大さじ1
[作り方]
- わかさぎは、冷水で手早く洗い、水気をよく切り、塩をふって下味をつける。
- 日本ネギはみじん切りにする。
唐辛子は種を出して、小口切りにする。- 漬け汁の調味料を合わせ、2を入れる。
- 1のわかさぎに小麦粉をまぶして、油で揚げ、熱いうちに3の漬け汁に入れる。
ポイントはここ
- わかさぎは、7〜10cm位のものを用意します。身がやわらかく、腹もこわれやすいので、やさしく丁寧に扱いましょう。あとで油で揚げますので、水気はよくふき取ってください。下味の塩は、うっすらと。
- わかさぎの下味は、10分位おきます。その間に、漬け汁を用意してください。
- わかさぎには、小麦粉をうっすらと満遍(まんべん)なくまぶします。まぶしたら、すぐに油で揚げます。
- 少し香ばしそうに揚げたら、すぐに漬け汁に入れます。熱いうちのほうが、よく味がしみこみやすいものです。
粉はうっすらと すぐに漬け汁に 重ねないで
ちょっと一言
- この料理は、酒の肴(さかな)にも、ごはんのおかずにもなって便利です。よく味をしみこませ、お弁当にもどうぞ。
- 5〜7cm位のわかさぎなら、重箱に詰めるお正月料理の一品になります。酒の肴として、祝肴(いわいざかな)といっしょに盛り付けてみてはいかがでしょう。
- この「香り漬け」を、夏は「豆あじ(小さい鯵=アジ)」で作ってみてください。ただし、わかさぎとちがってちょっと大変ですが、「えら」だけは取ってから下味をつけ、小麦粉をまぶし、油で揚げてください。そうすれば、頭から全部食べられます。
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み |
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■大きかろうが、小さかろうが若い人の魚離れがいわれて久しいです。洋食化がすすんで、魚より肉を好む人が確実に増えています。伝統的なお相撲さんのちゃんこ鍋にもその傾向があらわれていると、ネットで報じていました。肉食の本家本元ヨーロッパでは、地中海を挟んだ国々や、北欧などではよく魚を食べます。
ドイツはどうでしょう。ポテト、ビール、ソーセージのイメージは浮かんでも、魚は食べているかどうか見当がつきません。そのドイツから来た女性が、お稽古に通っています。ご主人、娘さんと来日してひと月ほどです。初めての授業は、「サンマの蒲焼き丼」でした。
そのときの彼女の反応は忘れません。まな板にのった丸々1匹のサンマを見るなり、オーッと声を上げました。2メートルばかり距離をあけて、それ以上は近づこうとしません。見るに耐えない、といった表情です。目が怖い、頭が気持ち悪い、のだそうです。背開きどころのはなしではありません。触れるのもオゾマシイ、といった感じです。「苦手」とか「遠慮」という遠まわしな表現ではなく、「断固拒否」の意志がこもった「忌避状態」でした。
強烈な拒絶反応にあって、他の生徒さん同様、わたしもいささかうろたえました。手は出さないかもしれないとは思っていましたが、それ以上でした。ドイツ人も魚は食べないことはないけれど、売っているのは切り身か、頭を落としたもので、丸々1匹はおいていないのだそうです。
でも、出来上がったものは拒みませんでした。ペロリと丼を平らげました。見るのも触るのも嫌なのに、食べるのは別のようです。裏切られたような、救われたような気持ちでした。
で、先週からは正月料理です。ごまめの味付け(田作り)が出てきます。わかさぎの香り漬けも出てきます。両方とも、5cm 〜10cmの小物です。いくらなんでも大丈夫でしょう。
買ったばかりのごまめは、完全に乾燥されていません。そのまま田作りにしてもおいしくないので、充分に乾燥させます。100℃のオーブンに1時間入れます。このときは、家中が臭います。日本人でも、ムムッときますから、魚が苦手な外国人なら逃げ出すにきまっています。
生徒さんにはまず、買っておいたごまめと、オーブンで乾燥させたごまめを1匹ずつ食べてもらいます。味のちがいは歴然です。乾燥が徹底していないと、生臭くてやわらかい。一方、オーブンで乾燥させたものは、ポキッと折れるほどになって、香ばしくおいしいのです。
さて、彼女のお稽古日。逃げ出さないように、事前に乾燥を終わって臭いが残らないようにしておきました。サンマの蒲焼きは食べられたのだから、ごまめももしかしたら、手につまんで口にしてくれるかもしれないという期待がありました。
トンデモナイ。見た途端、いらない! そういって顔をそむけました。反応はサンマとまったくいっしょ。5cmほどの小魚ですヨ。それも、生ではなく乾燥したものですヨ。これには、こちらも目を丸くしました。どうして???
大きい小さいは関係ない。とにかく、頭があって目があるとダメ、なのだそうです。砂糖と醤油をからませた田作りも、食べるどころか、触ってももらえませんでした。おなじように、わかさぎの香り漬けも。
トコロガデス。わかさぎのほうは食べてくれました。とうぜん(?)、尻尾からでした。勝手な解釈をすると、わかさぎは粉をまぶして油で揚げるため、目の存在が薄れます。他方ごまめは、飴がけしたため、かえって目が光沢を放ち、ランランと輝いてしまうのです。
ドイツの人が丸々1匹の魚を直視できないのは、われわれが肉屋さんの店頭に、小豚だの鶏だのが丸のまま、あるいは首や脚付きでぶら下がっていたら仰天するのと似ているでしょう。お肉はふだん、切り身でしかしらないわけですから。でも、慣れの問題しょう。見慣れてくれば、おそらく気にならなくなるはずです。
ただし、時間は相当かかりそうな気はします。魚は生まれてこのかた見続けていますから、「あら、おいしそう、食べたい」と思いますが、豚の頭を見ても、ちょっとそこまでは…。
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