今 週 の レ シ ピ |
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・専攻科のメニューより●イカと野菜のトマト炒め 88kcal. 塩分1.1g
[材料] -6人分-
・イカ 1杯 ・パプリカ 1個(100g) ・セロリ 1本 ・日本葱(にほんねぎ) 1本 ・木くらげ 3枚 ・生姜(しょうが) 1かけ ・炒め用油 大さじ2 ◎味付け調味料 中華出し汁 大さじ3 醤油(しょうゆ) 大さじ1/2 砂糖 小さじ1 塩 小さじ1/2 トマトの水煮(みずに) 1/2缶(200g)
[作り方]
- イカは皮をむき、胴体の部分を松笠切りにし、3、4cm角に切る。
- パプリカは縦2つ割りにし、種を取り、長さ3cmくらいの短冊切りにする。
- セロリー、日本葱は斜めのそぎ切りにする。
- 木くらげは水でもどし、せん切りにする。
- 生姜は、細いせん切りにする。
- 味付け調味料を、ボールに合わせる。
- 中華鍋に炒め用の油大さじ1を熱し、イカを炒めて取り出す。
油大さじ1をたして熱し、野菜を加えて炒め、6の調味料を加えて手早く炒め、イカをもどし、仕上げる。
ポイントはここ
- イカの胴体の皮をむき(「イカの皮のむき方」参照)、開いて、表側に松笠の模様(「松笠切り」参照)に切れ目を入れます。3、4cm角に切っても、やわらかくて食べやすいです。
- パプリカ、セロリ、日本葱が、同じくらいの大きさと形になるように切ってください。火の通りだけでなく、見た目にもよいでしょう。
- 料理の中で生姜がほのかに香るように、できるだけ細く切ってください。
- イカは、はじめから仕上げるまで鍋に入れておくと、硬くなりがちです。まず、イカを炒めて取り出しておき、仕上げのときにもどします。
イカを取り出す 調味料を加える イカをもどす
ちょっと一言
- イカといっしょに使える材料としては、花型の薄切りにしたニンジン、短冊(たんざく)切りの筍(たけのこ)、そぎ切りの椎茸(しいたけ)などがあります。
- お好みで、トマトの水煮のかわりに、トマトケチャップ大さじ3に、中華出し汁大さじ3を加えたものもいいでしょう。
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み |
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■三者三様「どうして料理しないの?」と聞かれて、「彼、いないもん」と答えるのは、未婚の女性とはかぎりません(先々週『ナルホド』)。「彼」とは「相手」。つまり、料理していっしょに食べたり、食べてくれるあるいは食べさせてあげたいパートナーのことです。その相手がいないと嘆くのは、世代、性別をこえた共通の悩みのようです。
年に数回、保険の集金にくるおじさんがいます。失礼。「おじさん」といっても、私と同年輩の50代半ばです。先月、やってきました。そして、つくづく言うのです、「まいっちまっただよ!」。何のことかというと…。
二人の娘さんがいて、すでに嫁いでいます。奥さんは2年前、病気で亡くなりました。お気の毒に53歳でした。それからは一人暮らしですが、近くに住んでいた下の娘さんが毎日夕方、実家に寄っては食事を作って父親の分をそこにおき、自分たち夫婦の分はもって帰っていました。
最近、娘さんのご主人の転勤でそれができなくなりました。
「しょうがねえ、外食か出来合いを買って食べているんだけんどね」
「それはたいへんでしょう」
(よかったらお稽古にきませんか?)
そう口から出かかりました。ところがこの人、「ただのおじさん」ではありません。かつては食堂を経営したこともある、プロの料理人だったのです。聞いてビックリです。腕はあるのです。ところが、作ろうという意欲が湧いてこないというのです。まだ現役で働いていますから、疲れて帰ってからの夕食の仕度はたいへんです。
「ごはん炊いても、すこしばっかじゃうまくねえし」
それも言えます。1合や2合ではたしかにおいしく炊けません。一人暮らし用の炊飯器も出ていますが、亡くなった奥さんが使っていた炊飯器があるのでしょう。三回忌を済ませたばかりだそうですから、食事をするのも辛そうです。自分で作ろうと決心するには、まだしばらく時間がかかりそうです。――――――――――
Sさんの場合も紹介しましょう。
78歳の男性です。去年まで、4年間お稽古に通っていました。夫婦二人、子供さんが住む関西方面に引っ越ししました。今年の年賀状に「私もシェフになりました」と書いてよこしました。シェフはシェフでも「家庭のシェフ」、つまりは家の食事作りを任されるようになったということです。奥さんがメニエル病で倒れてしまったからです。お稽古を勧めたのは奥さんでした。定年後、何もすることがなくてぶらぶらしていたSさんに、ボケの防止と、いつか自分が料理できなくなったときのためにと習わせたのでした。もともとお酒が好きで料理にも強い関心のあったSさんでしたから、メキメキ上達して、お孫さんのために本格的なケーキまで作って喜ばれていました。
奥さん自身、とても料理が上手な方です。しかも、食の重要性を認識していました。ですから、自分ができなくなった場合を想定してSさんを仕込んだのです。不幸にして予想は二つとも的中してしまいした。でも、奥さん公認もあってか、嬉々として台所に立つSさんの姿を彷彿とさせる内容の文面でした。将来を見通せた奥さんが偉いと思います。
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つい先日、79歳になるおじいちゃんが入ってきました。料理の経験はありません。奥さんは亡くなっているようです。家族がいて、自分で料理する必要はなさそうですが、自分で作ったものを食べたいと、反対を押し切ってきたとのことです。意欲満々です。モノを作るのが大好き、というくらいですから器用なのでしょう。「八十の手習い」も苦にならないとみえます。孫のような若い娘さんに混じって、じつに楽しそうです。先がたのしみです。以上、「作れるけれど作らない」「相手のために作ってあげる」「自分のために作る」、中高年男性の三者三様でした。
§【ご意見、ご感想をお寄せください。ご質問もどうぞ。】 ichiban@kateiryouri.com
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