今 週 の レ シ ピ |
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・アドバンスクラス(2月第4週)のメニューより●春山ずし 366kcal. 塩分2.4g
[材料] -6人分-
・米 3カップ ・水 3.6カップ ◎合わせ酢 酢 大さじ5 砂糖 大さじ2 塩 小さじ2 ・白子干(しらすぼ)し 大さじ3 ◎すし飯(めし)に混ぜる具 干し椎茸 3個 人参(にんじん) 50g 煮汁 干し椎茸のもどし汁 醤油 大さじ1 砂糖 大さじ1 ◎錦糸玉子(きんしたまご) 卵 2個 片栗粉 小さじ2 水 小さじ2 ◎酢バス ハス 小1節 ◎甘酢 酢 大さじ3 砂糖 大さじ3 塩 小さじ1/2 ・さやえんどう 30g ・もみ海苔(のり) 1枚分 ・紅生姜(べにしょうが) 少々
[作り方]
- すし飯を作る。
- 白子干しを入れた合わせ酢を作る。
- 椎茸・人参のせん切りを煮る。
- 焼きたてのご飯を盤台(ばんだい、はんだい)に移し、2の具をのせ、1の合わせ酢を一度にかけ、切るように混ぜる。
- 味がまわったら、団扇(うちわ)であおり、ご飯につやを出す。
合わせ酢をうつ 切るように混ぜる 団扇であおぐ ○すし飯に混ぜる具
- 干し椎茸を充分水にもどし、せん切りにする。
- 人参は皮をむき、せん切りにする。
- 1、2を鍋に入れ、椎茸の戻し汁を具にかぶる程度入れ、醤油、砂糖を加えて、汁気がなくなるまで煮る。
- すし飯に飾る具
- 錦糸玉子
卵に水溶き片栗粉を加えて、18a角の玉子焼き器で3枚の薄焼き玉子を作り、せん切りにする。
- 酢バス
ハスは皮をむき、薄切りにし、水でさらし、酢を加えた熱湯でさっとゆがき、甘酢につける。
- さやえんどうの塩茹(ゆ)で
つるを取って塩をまぶして10分位おき、熱湯で茹で、冷水にとり、2つに切る。
- もみ海苔(3年目2月第2週「長芋のノリ酢和え」参照)
焼き海苔を軽く乾かしてから、もみ海苔を作る。
- 仕上げ
皿に山高にすし飯を盛り、中央にもみ海苔をふり、錦糸玉子をのせ、その上に紅生姜を飾る。
すし飯のまわりに、酢バスとさやえんどうを飾る。
山高に盛る 錦糸玉子をのせる
ポイントはここ
- 「すし飯」については、「春の花ずし」(初年度3月第1週)を参照してください。
- 白子干しは、主として片口イワシの稚魚を食塩水で茹でて干したものです。骨ごと食べられますので、カルシウムなどのミネラルをとるのに役立ちます。
- すし飯に混ぜる具は他に糸昆布、油揚げ、干ぴょう、高野豆腐、コンニャクなどもいろいろに組み合わせてみてはいかがですか。
- 薄焼き玉子は、正方形の玉子焼き器がない場合、フライパンや中華鍋(2年目6月第4週「冷やし中華そば」参照)で焼いてください。なるべく薄く焼き、細く切ります。
- ハスは4〜5a位の小さ目のものなら輪切り、すこし大きかったら半月切りの薄切りを作ります。水に、30分位さらしてから使います。ハスはしゃきしゃきする歯ごたえを残したいので、くれぐれも茹ですぎないように。甘酢を用意しておいて、茹でたての熱いハスを、即、つけ込んでください。
- さやえんどうは、斜めに2つに切ったり、また凹凸になるように切ってもよいでしょう。
- すし飯を皿の中央に山高に盛りますが、表面は軽く平らにします。あまり硬く押さえますと、箸(はし)で簡単にくずせず、食べにくくなります。
ちょっと一言 ≪組み合わせメニュー≫
- 立春をすぎたとはいっても、まだまだ山に緑は少ないもの。そんな春の山をイメージした「散らし寿司」です。
山頂付近がやっと雪が融けはじめ、見えてきた土をもみ海苔であらわします。裾野もそろそろ草が生えはじめ、その様子はさやえんどうで…。
◎はまぐりの清汁(すましじる)
◎たたきごぼうの胡麻酢(ごまず)(初年度3月第4週)
◎高野豆腐の炊き合わせ(初年度特集「すべてにバランスを」)
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み |
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■飯がマズくなる山梨県の富士吉田署がこのほど発表したところによると、昨年一年間、同署が収容した自殺体は78体にのぼり、過去最多。保護された自殺志願者も83人と最も多かったという。ご存知、富士山北麓にある青木ケ原樹海である。
全国的にみても自殺者の数は3万を突破、交通事故死の1万人の3倍以上である。後者は1万人を超えた時点で"交通戦争"と位置付けられ、その撲滅に緊急体制がとられた。結果、最近は1万人以内に抑えられている。
1万で"戦死者"なら、3万の自殺者の現象はなんと呼んだらいいのだろう。交通事故は悪と決め付けても、自殺を悪呼ばわりはできない。"犠牲者"の数を減らそうにも、自ら命を絶つにいたる原因は個々のケースさまざまだ。めざす"敵"の姿はとらえにくい。
自殺は突発的行為に見えて、前兆があるとされる。「いま思えば…」「あとで考えると…」などと、事後に周りから聞こえてくる。兆候のひとつに「食事」がある。人間、悩みを抱えていると、食が進まなかったり、食べたくなくなったり、食べても味がしなかったりするものだからだ。
私など、ちょっとした悩みやストレスがあると、コーヒー1杯の中にも自覚症状をみてとる。食欲や食事の量、食味から悩みの度合いを計っていたりする。しかし、それができるうちは、それほどの重大事ではない。にっちもさっちもいかないほど身の置場に窮した場合は、自己診断している余裕などはない。食事ものどを通らなければ、食べたところでなんの味もしなくなるだろう。逆もまた真なりで、食事がうまいと感じれば、本人が思っているほどその悩みは深刻ではないといえそうだ。
だからといって「自己検診」を軽くみないで欲しい。たとえば、風邪。舌で感じるお茶の苦味、ごはん粒の硬さ、みそ汁の濃さなどで体温の高低を計り、症状の軽重を判断するのはごくふつうにやっている。もし原因不明で食欲が落ちたり、食事の量が減ったり(巨食の場合も)、ものの味がしなかったら、身体の疲労や精神の疲労(ストレス)が相当たまっていると思ったほうがいい。
そしてその観察の眼は、自分だけでなく、家族の者や職場の同僚、知人・友人などにも向けたらいい。変調や異変に気付いたら教えてあげよう、注意してあげよう、場合によったら相談にのってあげてもいい。大事にいたらない前に。
吉田署で保護された自殺志願者の動機は、長引く不況による借金やリストラなどの経済的理由が大半だという。これには金銭に勝る抑止力、解決策はなさそうだ。が、自死を望む人はほかにもさまざまな動機をもっている。失恋、病苦、確執などお金以外の心の問題を。
秋田県。この県は自殺率が全国最高で、7年も連続だそうだ。傾向としては40歳から上の中高年が6割以上をしめ、それも65歳以上の高齢者がいちばん高い。首をかしげるのは、同居者、つまり都市部の一人暮らしより農村部の2世代、3世代が一緒に住む同居家族のお年寄りに自殺者が多いということだ。一見、衣食住に不自由なく、近親者に見守られ、平穏無事に暮らしていそうに思われるのだが…。
私としても心中穏やかではない。老いた両親が、姉夫婦とその秋田に同居している。それはともかく、この辺りの解明がすすんでおらず、秋田県では官民あげて原因究明と防止対策の徹底を計っているという。
秋田の例は、お年寄りの余生の理想は、必ずしもおなじ屋根の下で孫・子とともに暮らすことではないといっている。家族団欒のテーブルに、いくら豪勢な食事を用意したところで、聞きたくもない小言をならべられたら、飯はマズクなるに決まっている。家族そろっての食事が少ないところへ持ってきて、このときぞとばかり文句タラタラ言われたら、楽しいはずの食卓は台無しだ。
オヤジの権威が失墜した今、母親がかわって愚痴をこぼしがちだ。それも面と向かって名指しでこられたら、大人でも子供でも、たまらない疎外感をおぼえるだろう。うまい料理を作ってくれても、これではなんにもならない。エチケットとして、マズクなる話題は決して食膳にのせないことである。(小笠原)
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